ゲーム業界に転職を考えているけど、未経験だし、噂では「ブラック企業が多い」「やめとけ」などの情報が多く、悩んでしまっている方はいるのではないでしょうか。
近年では働き方改革などにより、ブラック企業の排除や改善が進んでいますが、ゲーム業界はほんとうに今もブラックなのか。
また、やめとけといわれる理由はなんなのか気になる方も多いと思います。
そこでこの記事では、あまり良い評判ではないゲーム業界の実際のところと、将来性。
ゲーム業界にはどんな職種があるのかなどをご紹介します。
記事の後半では、ゲーム業界に転職したい方のための、おすすめの転職エージェントもご紹介しますので、是非参考にしてください。
ゲーム業界はなぜやめとけといわれるのか
ゲーム業界への就職・転職をやめとけといわれるのは、主に以下のような理由が挙げられます。
長時間労働
膨大な残業や、休日出勤、泊まり込みでの果てしない作業が多くある。
人手不足
ゲーム業界は常に多くの求人があります。
優秀なゲームクリエイターなどが少なく、現状の人員では需要に答えられないために人手不足が続いているというのが原因でしょう。
そして、それが原因で残業や休日カットが発生することもあるようです。
急なトラブルの発生や、納期の圧迫
IT分野全般にいえることですが、システムやセキュリティのバグは突然発生します。
当然予測することもできないため、急な残業や下手をすれば徹夜などになってしまうこともあるでしょう。
以上3つのことが、主にゲーム業界はやめとけと言われる原因ですが、近年の実態はといいますと、そこまで酷くはありません。
働き方改革などにより、月の平均的な残業はホワイト企業と遜色のない企業が増えています。
当然そうでない企業もありますし、繁忙期はそれなりに長い残業もあるでしょう。
しかし、それはどこの企業でもあることなため、ゲーム業界をやめとけという結論にはならないです。
また、技術の進歩により、トラブルへの対応や、納期に間に合わせるための長期的な徹夜・深夜残業というものもかなり解消されています。
現在では、残業を抑えるようしっかりスケジュールされている企業が多いようです。
ゲーム業界はホワイト?ブラック?
ゲーム業界は、ブラック企業ばかりだという印象を持っている方も多いですが、近年では他の業界同様、ブラック企業もあればホワイト企業もあるというのが現状です。
そもそも、ブラック企業の基準とは人により異なりますが、例としてどのようなことがブラック企業に当てはまるのかをご紹介します。
- 残業の量
- 残業手当てが付かない・休日手当てが付かない
- パワハラ
- 有給消化率
- 給与
ブラック企業と皆さんが感じるポイントは、以上のようなことではないでしょうか。
ゲーム業界は、他の業界に比べればまだまだ残業の多いところもありますが、それでも昔に較べるとかなり減り、月40時間を越える企業も減少していっています。
また、労働基準法により、残業代もちゃんとでますし、休日出勤もほとんどありません。
もし休日出勤があった場合も、企業は代休をとらせなければならないため、休みが全然ないという問題もないでしょう。
給与に関しては、スキルや経験の豊富な方などであれば多くもらうことはできますが、基本的にゲーム業界全体としてはあまり高くないです。
新卒や、未経験の方であれば企業にもよりますが年収240万~360万ほどでしょう。
ただし、上記でご紹介した内容は、あくまで全体としての話であり、他の業界同様、年収がすごく低いところや残業手当てが出ないところ、残業が物凄く多いところなどは存在します。
これは、ゲーム業界に限らず全業界での課題でしょう。
未経験でもゲーム業界への転職はできるのか
未経験からのゲーム業界転職は、結論で言ってしまえばできるのですが、業界経験者や、未経験でもスキルのある方と比べると、簡単に内定がもらえるというほどではありません。
そもそもゲーム業界は、人手不足が続いているため少しでも多くの人材を確保したいのではないかと思っている方もいると思いますが、実際のところ足りていないのは優秀な人材なのです。
そのため、ゲーム業界でスムーズに内定をもらうためには、ある程度のスキルやポートフォリオの作成をすることをおすすめします。
ちなみに、ここでいうスキルというのは、ゲーム業界特有のスキルでなくても、IT業界にいた方などが培ってきたスキルでも活かせる場合があるのです。
また、ゲーム業界未経験でも比較的就職しやすいのは、以下のような職種があります。
ゲームプランナー
ゲームプランナーとは、ゲームの企画を立案する仕事です。
ゲームプランナーになるために必要なスキルは、マーケティングスキルやプログラミングスキル、デザインスキルやマネジメントスキルなどでしょう。
また、求人によってはofficeのソフトを使えればひとまず条件は満たしているというものもあります。
そして、ゲームプランナーにとって必要なのは論理的な思考力のため、その部分を面接時にアピールできることも重要です。
デザイナー
デザイナーの仕事は、グラフィック・デザイン・キャラクターなどの設計などを担う仕事です。
また、デザイナーはプランナーがイメージしている世界観や、キャラクターなどをより具体的に作成することが求められます。
そのため、プランナーとの意志疎通・コミュニケーションや、動きを作り出してくれるプログラマとの連携は必要不可欠です。
そのため、論理的な思考力と、コミュニケーション能力を備えている方は、ゲームデザイナーに向いているでしょう。
ゲーム業界ランキングと将来性
ゲーム業界の売上ランキングと、年収ランキングのトップ5は、それぞれ以下のようになります。
売上ランキング
1位 | ソニー |
---|---|
2位 | 任天堂 |
3位 | バンダイナムコHD |
4位 | スクウェア・エニックスHD |
5位 | ネクソン |
1位は、ソニーが断トツで1兆9,197億円、2位に任天堂の1兆3,085億円という結果となっています。
年収平均ランキング
1位 | 年収1,487万円:スクウェア・エニックスHD |
---|---|
2位 | 年収1,057万円:ソニー |
3位 | 年収1,053万円:バンダイナムコHD |
4位 | 年収935万円 :任天堂 |
5位 | 年収834万円 :セガサミーHD |
年収平均ランキングは、売上ランキング4位のスクウェア・エニックスHDが2位と400万円ほど差をつけて1位という結果でした。
平均年収、および売上のランキングがわかったところで、続いてゲーム業界の将来性についてご紹介します。
上位の企業は売上・年収共に高かったですが、業界としては将来的にどうなのかがわかるでしょう。
ゲーム業界の将来性
ゲーム業界は、今後ますます需要が伸びると予測されています。
近年、ゲーム業界は昔と比べて大きく変化をみせました。
コロナの影響による外出自粛で、ゲーム機は爆発的に需要を伸ばしました。
そして、その他にも下記のようなゲーム業界への参入が原因により、需要が伸びると考えられるでしょう。
・eスポーツ
eスポーツとは、ビデオゲームやコンピューターゲームの対戦をスポーツ競技のようにネット中継や観戦するスタイルにしたものです。
eスポーツは世界規模で需要も拡大しており、経済効果も2020年で7,263億円となっています。
世界の様々なイベントに追加される形ともなっており、今後も人気・経済効果共に伸びていくでしょう。
・クラウドゲーム
クラウドゲームは、現在では4つの大手IT企業が参入しており、今後も需要や人気が高まると予測されているジャンルです。
現段階で参入している企業は以下の通りです。
- Going(Stadia)
- Amazon(Lune)
- Microsoft(xCloud)
- Facebook Gaming(アプリとブラウザを使ったクラウドゲーム)
今後も新たな企業の参入は期待されており、新しいゲームの形を作ってくれるのではないかと期待されています。
しかし、現状の課題としてはゲーム機ほどのパフォーマンスが出せなかったり、ストリーミングの遅延などが挙げられるでしょう。
ゲーム業界を検討しているなら利用すべき転職エージェント
ゲーム業界を未経験で検討している方は、転職サイトよりも転職エージェントのほうがおすすめです。
それは、アドバイザーのサポートを受けることによりやるべきことが明確にできることと、非公開求人があるため自身とマッチする求人を紹介してもらえる可能性があること。
あとはエージェントにもよりますが、ゲーム業界特化型の転職エージェントでポートフォリオの作成をサポートしてくれるところもあるからです。
以下でゲーム業界の転職におすすめの転職エージェントをご紹介します。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、転職エージェントでトップの求人を誇ります。
ゲーム業界の求人も公開・非公開合わせて1万件ほどあるため、自分のレベルに合った求人をみつけやすいでしょう。
ワークポート
ワークポートは、未経験からのIT業界転職に強い転職エージェントです。
特化型の転職エージェントということもあり、アドバイザーの専門性が高いことが多く、なかには業界経験のあるアドバイザーもいます。
また、ヒアリングも丁寧と評判です。
Geekly
Geeklyは、IT業界全般の求人を掲載していますが、特にゲーム業界に強い転職エージェントです。
また、アドバイザーの質が非常に高いことで有名で、専門性も高いため、求職者によりマッチした案件の紹介をしてくれるでしょう。
まとめ
ゲーム業界の現状は、やめとけといわれるような部分は時代が進むにつれて少なくなっているでしょう。
そして、ゲーム業界が様々な形で増えている現代では、やる気のある優秀な人材を求めています。
ゲームが好き・ゲーム業界に携わりたいと思う熱意のある方は、「やめとけ」という情報に流されずに挑戦してみるのが良いでしょう。