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チーフエンジニアとは?役職、役割、年収や仕事内容について

チーフエンジニアの仕事内容

チーフエンジニアは開発現場において、エンジニアをまとめてプロジェクトを推進する責任者となります。

システムエンジニアは単一システムの理解だけでも案件を完了させることができる場合もありますが、チーフエンジニアはシステムの全体像やプロジェクトの目的を把握しつつ、エンジニア全員を管理するマネジメントスキルも必要となります。

今回は、エンジニアとして18年勤務しており、チーフエンジニアとして活躍されている方へ仕事内容や役職の役割、年収などをインタビューしましたので、これから目指そうと考えている方の参考になることでしょう。

チーフエンジニアの仕事内容と給料

仕事内容

エンジニアにとって技術もそうですが、大事なのは人間力と説明能力です。

まずはエンジニアが集まる1つのチームにおいては、まずは人間力が試されます。

特に最近ではコロナ禍もあり、在宅勤務が多い状況ですが、作業の進捗や課題の吸い上げ、といったチームを管理するために必要なのが人間力です。

そして説明能力は課題が発生したときの各所との素早い調整時やユーザへの説明時に効果を発揮します。

システム開発においては特にシステム仕様の理解齟齬が大きな課題となることがよくあります。

そのような課題が発生したとき、エンジニアの場合はどうしても専門用語を使う傾向が強いです。

そのため、システムの開発オーナーであるユーザにとっては理解ができない場面が多くあるとされています。

ユーザからみるとエンジニアと話をするのが苦手であるという方は正直多いのが事実です。

ただ、システム開発においてはユーザとエンジニアが密接な関係を作る必要があり、その良い関係を築くためにもユーザが知りたい情報を引き出し、その情報に対して丁寧に説明ができることが何もよりも重要な要素となります。

年収

会社の規模によって異なりますが、年収は600~800万円程度です。

チーフエンジニアの仕事のやりがい

達成感と感謝の2つです。

まず、達成感について説明します。

ものづくりも達成感が大事です。

達成感は自分が苦労して作り上げたシステムがユーザに使ってもらっていることが何よりも大事です。

ただせっかく作ったシステムもユーザに使われず、お蔵入りしてしまうことも多く、せっかく作ったシステムへの達成感も失われがちです。

よってシステムを作るという達成感を味わうためにも、ユーザに取って必要なシステムをつくることが大事です。

2つ目の感謝についてですが、何よりもシステムを作った後に感謝されることが何よりも嬉しいことです。

その感謝の気持ちがあれば、苦しいことも忘れることができます。

そして感謝の言葉をもらることによって、更に自信の仕事へのエンゲージも向上することになります。

さらにチーフエンジニアとして必要なのがチーム1人1人への感謝です。

システム開発はどうしても自分の中に入りがちな仕事で、孤独感もありますが、誰かが見ているという環境を作ることでチームが一つにまとまります。

このように、達成感と感謝の意持ちが1つのエンジニアにとってはバロメータになります。

チーフエンジニアの仕事で辛いこと

システムの不具合を出してしまい、お客様に迷惑をおかけすることです。

これは本当に辛い部分です。

特に大きなシステムで社会インフラに、また企業の根幹を支えるシステムに於いて不具合を起こしてしまった場合には、エンジニアにとっては深い傷を負ってしまうこともあります。

このような時にチーフエンジニアはその原因を作ってしまった不具合をエンジニア個人の責任にしてはなりません。

チームとして何故このような不具合が起きてしまったか、また再発の防止策はないかといった、先の改善、先の将来に対して考えていけるような環境づくりが大事なことですし、自らその改善に向けて先導をしていく必要があります。

チーフエンジニアとしては、ユーザにお詫びするなど苦しいこともありますし、時には罵声を浴びてしまうこともあります。

しかしその逆境に耐え抜く力がないと、チーフエンジニアとしては務まりません。

そして何よりも、エンジニア個人個人を守っていく強い気持ちも必要となります。

チーフエンジニアへ向いている人の特徴3つ

向いてる人の特徴
  1. 忍耐力
  2. 責任感
  3. 自己学習の意欲

①忍耐力

まずは忍耐力です。

チーフエンジニアとして、各エンジニアの能力を元に仕事を適材適所に割り当てる必要があります。

エンジニアはそれぞれの能力がありますし、個性もあります。

このような時に成果がでないエンジニアに対して、忍耐強く結果が出るまで待つことができるかどうかがポイントになります。

成果がでないから、他の人に変えるということはよほど出ない限りはやってはいけないことです。

もちろん、携わるプロジェクトの納期やコストを考えると、やむを得ずエンジニアを交代させることも必要なこともありますが、自分のチームのメンバーを信じて、耐え抜く力は必要です。

またユーザからの要望やクレームに対しても耐え抜く必要があります。

業態などではユーザの言葉が悪いところもあり、罵声を浴びることもあるかもしれませんが、それはそれでユーザの気持ちであることを素直に受け止め、耐えることも大事です。

②責任感

責任感はエンジニアの世界以外にも重要なことです。

途中で仕事を投げ出さない、といったことも大事ですが、チーフエンジニアにとってはチームのメンバーを守るという責任感が大事です。

特に、システム開発においては品質の課題、プロジェクトの課題、コストの課題といったことが発生します。

特に、プロジェクトが上手く進んでいない場合には、エンジニアを残業させてリカバリーをすることも多々あります。

このような時にチーフエンジニアとしては、エンジニアの健康管理にも責任を持って管理する必要があります。

またそのエンジニアを守るためにも、納期の調整をユーザと責任を持って行う必要があります。

納期通りの納品は大事なことですが、エンジニアを守るという観点からも、ユーザから無理難題なことを言われた場合には責任を持って断るという強い気持ちも大事です。

③自己学習の意欲

自己学習の意欲はエンジニアにとっては大事なことです。

技術な日々進化しています。

チーフエンジニアにとって良くありがちなのは、昔の功績にこだわってしまい、自分が成長できていない人が多いことです。

そしてそういう姿をエンジニアは見ていますので、学習意欲がないチーフエンジニアに対しては適当な仕事をするような傾向もありがちです。

このような意欲のないチーフエンジニアがいう昔の功績は、昔の技術レベルをもとにしたものであり、今の新しい技術では当たり前であることもあります。

チームエンジニアはベテランであったとしても新しい技術を学び、吸収していく気持ちが必要です。

私が業務後にオンラインセミナー等を利用して新しい技術を学習しています。

そして学んだことをアウトプットする場としてエンジニアと技術の対話をする機会をもうけています。

チーフエンジニアへ向いていない人の特徴3つ

向いていない人の特徴
  1. 自分自身に限界点をもうける人
  2. コミュニケーション能力がない人
  3. 自分自身の技術力にうぬぼれている人

①自分自身に限界点をもうける人

技術は様々ですし、多岐にわたります。

もちろん、その技術すべてを自分のものにしていくことは難しいことではありますが、自分からできないという線を先に引いてしまう人はエンジニアとして、さらにはチーフエンジニアとして務まりません。

自分の限界点をつけると、そこで自分の成長が止まります。

そして、それ以上のエンジニアとしての飛躍もできません。

最近ではエンジニアではない人も、プログラミングを学んだり、実際にシステムをつくっている人も多いとされています。

そのような人たちがいるという中で、エンジニア自身が限界点を作るのは矛盾していることです。

もし、自身の能力に限界点を作っているような方がいらっしゃるとすれば、エンジニアには向いていませんし、エンジニアをまとめていくチーフエンジニアとしての仕事も難しいと思います。

②コミュニケーション能力がない人

コミュニケーション能力がない人は、チーフエンジニアとしては厳しいです。

チーフエンジニアはエンジニアをまとめ、プロジェクトのゴールのために先導をしていくことです。

言葉でのアウトプットも、エンジニアとの意思疎通も大事です。

もちろん、システムのオーナであるユーザともコニュニケーションをしっかりとりながら、プロジェクトを進めていく必要があります。

システムの開発プロジェクトは様々なステークホルダーがいます。

そのステークホルダーといかにうまく調整しながら物事を進めていくかが、プロジェクトを進めるための大きなガキとなります。

その調整においてはコミュニケーションが大事ですし、相手にしっかり理解してもらうための力が何よりも大事です。

相手に理解されなければ物事は進みません。

エンジニアはどうしても自分の世界に入りがちになってしまい、コミュニケーションが下手な人が多いですが、この能力を身につけることがチーフエンジニアとしての成功の道に繋がります。

③自分自身の技術力にうぬぼれている人

エンジニアにとっては技術は大事です。

しかし、自身の技術にうぬぼれている人は、チーフエンジニアは務まりません。

もちろんチーフエンジニアになるとこれまでの実績や自身の技術力に対して自信を持つことは大事です。

しかしながら、他のエンジニアもそれまでの経験や、最近の新しい技術を学んでいることも事実です。

よくあるのが、自身が作ったプログラムコードの美しさにうぬぼれているエンジニアです。

もちろん、美しいコードは品質も高いことは確かですが、その美しさを他のエンジニアに押し付けてしまうことや、それを絶対とする考え方は本末転倒です。

チーフエンジニアは高い技術を持つエンジニアの意見もうまく取り入れながら、チームを引っ張っていく必要があります。

またうぬぼれている人は、信頼も低下します。

チーフエンジニアにとってはエンジニアのメンバーからの信頼関係も大事になってきます。

チーフエンジニアになるには?

まずはシステムに関係する会社への就職となります。

システムの会社も色々な種類があり、メーカー系、ユーザ系、SIer系という業態があります。

特に理系だから有利、文系だから不利ということもありません。

チーフエンジニアは個性のあるエンジニアをまとめて行く必要があります。

いろいろな個性がある動物園のような感じではありますが、それをうまくまとめられればチームのパワーも大きくなりますし、やりがいも感じます。

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