自分は誰かをサポートする側に徹する仕事がしたいという方には、営業マンを支える営業事務の仕事はいかがでしょうか?
社内でサポートしてくれる営業事務がいるから、営業マンが社外で安心して営業に専念することができるのです。
今回は、加工品メーカーの営業事務として勤務されていた方に、仕事のやりがいや向いてる人の特徴・仕事内容などをインタビューしましたので、これから目指そうと考えている方にとって参考になることでしょう。
営業事務の仕事内容と給料
仕事内容
私は加工品メーカーの営業事務を担当しておりますが、1日の主なスケジュールとしては営業さんの机や会議室の机を拭くこと、注文処理や見積対応を行うこと、その他電話対応と伝票処理といった内容です。
机を拭くことは特筆することはありませんが、注文処理と見積対応は1日の中でウェイトは高いです。
ここでミスをしてしまうと他部門への迷惑といった形で影響を及ぼしてしまうので、細心の注意を払います。
あとは出先の営業さんからのお願い事も色々あるので、なるべく対応できるように雑務は早い時間帯で処理するように心掛けています。
特に書類発送などは運送会社さんの締め切り時間が厳守なので、時間の割り振りは意識しています。
会社によって異なると思いますが、残業は少ないと思います。
営業事務が残ることは会社側もキャパオーバーなんじゃないか、繁忙期に差し掛かっているのではといった判断材料になりやすいので、安易な勘違いをさせないようになるべく早く上がるようにしています。
給料と年収
業種によって異なりますが、年収は350~400万円前後となります。
営業事務の仕事のやりがい
やりがいはお客さんからの声をダイレクトに聞けることです。
もちろん叱咤を受けることも多々あり、その度にああしておけばよかった、次からはこうしようといった反省も当然ありますが、それを乗り越えてお客さんからありがとうや助かったよ、君だから安心して頼めるよといったポジティブな言葉を電話越しながらかけていただけるととても嬉しくなります。
おそらくこれが明日への活力、つまりやりがいなんだなあと思う時があります。
営業事務は営業さんのアシスタント的な立ち位置なので、どうしてもお客さんと対峙することはほぼないです。
むしろ電話やメールでのやり取りで完結しまいます。
しかし、その短いやり取りを何度も繰り返すうちに信頼を勝ち取れることは、実は営業さんが足繁く通うことよりもずっとコスパがいいんじゃないかと思う時もたまにあります。
とはいえ営業さんあっての事務なので、二人三脚で毎日を乗り越えて行けたらなと経験を重ねるごとに思うようになりました。
営業事務の仕事で辛いこと
辛いことは、クレームをまず最初に受け付けなければならないことです。
お客さんも最初は感情が昂っていることがとても多いので、たまに傷つくことを言われることもあります。
しかし、まずはお客さんの話を最後までよく聞くという謙虚な姿勢を取ることで、次第にお客さんも冷静になってきてお互いで解決策を見出すといった具合になるので、多少の根気は必要だと思います。
このような場合ですと、最後の方にはお客さんの方から、最初は怒鳴ったりしてごめんね、少し言い過ぎたね、悪かったよといった言葉をかけてくださるので、あとを引くようなケースはあまりないと思います。
まれに上司を出せ!すぐに対応策を出せ!といった大事になってしまうこともありますが、その場合には自分で溜めておかずにすぐに上司へ報告して対応することで、こちらの被害も最小限に食い止めることができます。
精神的に辛い思いもたしかにしますが、経験を重ねることで自分が成長できているといった実感も同時に得ることが出来てると思います。
営業事務へ向いている人の特徴3つ
- 話を最後まで聞ける人
- 素直な人
- 明日に持ち越さない人
①話を最後まで聞ける人
この仕事じゃないにしても該当することだと私は思いますが、人の話を最後までとりあえず聞くことは、相手からの信頼を得る上では必要なスキルだと私は思います。
よく友達や親戚と話している時に、あーそれってあれでしょーといった感じで自分の話のターンに持っていってしまうタイプの人がいますが、それをビジネスの場でやってしまうと、せっかくのまとまる交渉もまとまらなくなり、最悪の場合は相手を怒らせて破談になってしまうことも想定されます。
このような事態を回避するためにも、まずは相手の話を最後まで聞いて、その後に自分の意見を述べるスタイルにした方が人間関係や物事は円滑になっていくのではと思います。
自分の経験上、特にクレームの場合ですが相手の話を遮ってしまい、解決がいい方向に向かったケースは正直皆無に等しかったです。
②素直な人
素直な人は大概の場合、人に好かれることが多いと感じています。
少なくとも嫌われるということはないと思います。
素直と言うよりは、わからないことをわかるフリをしないと言う方が適切かもしれないです。
私はそのフリをして何度か後悔したケースがあったので、もしわからないことを相手が言ってきた場合は、あなたの言ったことはこういうことだと私は理解したのですが、この解釈は合っていますか?といった具合に確認の意味を込めて素直に聞くように心がけています。
これは打合せや面接の時に非常に有効でした。
よっぽど相手が感情的な人間でない限り、この聞き方に対して怒るといったポーズを取られることはほとんど無かったです。
むしろ訂正された場合でもお互いに意思の疎通を取ることができるので一石二鳥だと思いました。
相手に謝ったりすることも素直に受け取られることですが、確認するといったことも素直さの一つだと考えます。
③明日に持ち越さない人
くよくよした状態を翌日に持ち越して、自分の精神状態が改善された経験は残念ながら私にはありませんでした。
仕事は日々色んなタイミングで容赦なく降り注いできます。
反省することはたしかに大事なことですが、それよりは次から気を付けよう、または他の仕事で挽回しようといったポジティブな考え方で切り替えた方が、仕事仲間もフォローしやすくなり自分にとってもリセットしやすい環境になると思います。
私は以前、失敗してしまった仕事をモヤモヤしたまま夜更けまで考え込んでしまい、結局翌日の仕事がボーッとして他のミスに繋がってしまった、そんな経験がありました。
この考え込んだ作業のせいで2日連続でミスを犯してしまい、自分の相対評価を自ら下げてしまったので、持ち越すのは絶対に辞めようと考え、必ずリセットしようと心がけるようにしました。
営業事務へ向いていない人の特徴3つ
- 報連相ができない人
- 抱え込んでしまう人
- 細かすぎる人
①報連相ができない人
これはもしかしたら社会人全体の一般常識かもしれませんが、報連相ができない人は向いていないと思います。
報連相を怠るということはチームの輪を乱すことです。
チームの輪を乱すことは会社の業績を傾ける一因になるということです。
一人で解決できないのならすぐに助けを求めるという意味合いでも絶対に実践した方がいいと思います。
報連相をしないと上司や仲間は何も手を差し伸べられません。
怒られたくない、迷惑かけたくないという気持ちもとてもわかりますが、それで事が大きくなった方がよっぽど迷惑です。
何とか逃げ切れればいいや、といって逃げ切れるケースはまあ稀です。
普段のコミュニケーションも大事だと思いますが、まずは報連相できない側の意識改革が必要だと思いますので、私はとても実施する事を意識しています。
自分を楽にするためにも。
②抱え込んでしまう人
報連相ととても似ていますが、仕事は自営業でもない限りチームでやるものです。
チームでやるからには情報の共有はマストな事なので、自分で抱え込んでしまう人はハッキリ言って中長期的に見た場合、不要だと私は考えます。
よく営業さんでありがちなケースですが、自分の顔で売れてるんだと勘違いして、顧客や市況の情報を自分だけで抱え込んでしまう人を何人も見てきました。
このパターンの人は売れてる時、関係が良好な時はいいのですが、その逆の状況になった時に自分で解決するしかないという最悪なシチュエーションに陥ってしまいます。
しかも会社は仮にその人が解決できたとしても決して評価はせず、勝手にワーワー騒いで会社に迷惑かける面倒なやつというレッテルを貼り、何の得にもならない末路となってしまいます。
営業事務でも同様なケースはあるので必ず共有はしたほうがいいです。
③細かすぎる人
細かいことはいいことなのですが、細かすぎると周りが苦労します。
その人しかできないスタイルになってしまいますので、いざその人が病欠や異動になった時、後の人や代わりの人がとてま苦労します。
するとせっかく細かすぎる人が良かれと思って組み立てたシステムが、ただの邪魔なツールになってゴミ箱行きになってしまいます。
一人だけ突出するのがダメというわけではないですが、ある程度足並みを揃えるといった具合で、これより深く突っ込んでもいいのかな、大丈夫かなと心配になった場合には周りの人や上司に一度相談して、意見を聞いた上で実行に移した方が、自分のため、会社のために繋がると私は思います。
細かすぎる人は概ね自分が正しいと思う節がありますが、チームで動いている以上は意見聴取は円滑に関係を向かわせるためにも大切なことだと思います。
営業事務へ就職する方法
必要な資格はないため、転職サイトなどの求人に応募するだけになります。
もちろん、基本的なPC操作スキルは問われますが、専門的なスキル等は不要なため、誰でもなれる仕事だと思います。
職場によって、雰囲気が大きくことなりますので、様々なところで面接などを通して自分にあった会社を探すことをオススメします。