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【仕事診断】システムエンジニアに向いてる人の特徴3つ

システムエンジニアに向いてる人

何でもIT化されている時代において、システムエンジニアは必須の職業となっております。

最近では、プログラミングスクールで、スキルを身に付けてシステムエンジニアを目指す方も多くなってきておりますが、何となくカッコいいと思っていたエンジニアになったもののすぐに挫折して辞めてしまうという方が増えているのも事実です。

今回はSIerで働く現役のシステムエンジニアに、向いてる人の特徴や仕事内容・やりがいや辛いことについてインタビューを行いましたので、これからシステムエンジニアになりたいと考えている方の参考になることでしょう。

システムエンジニアの仕事内容と給料

仕事内容

システムエンジニアにも色々な仕事内容がありますが、自身の経験も踏まえ、いわゆる従来型のSI-erで働くシステムエンジニアについて説明します。

システムエンジニアは、お客様であるユーザ企業に対し、業務のIT化、ペーパレス化などを提案して案件を受注し、システムを開発して納品するという仕事です。

以下、箇条書きで仕事内容を説明します。

  • 定期的にお客様のところへヒアリングに伺い、業務改善に関する提案を行います
  • お客様内で提案内容を検討いただき、内容と予算の承認が下りたら、コンペなどが開催されるため、提案を行い、案件を受注します。
  • 案件を受注したら、2次受け・3次受けの業者と共に基本設計・詳細設計を行い、システム(プログラム)を作成します。
  • システムができたら、テストを行い、お客様にも確認して頂いて承認を貰います。
  • お客様のシステムルームなどにシステム一式を納入して、業務が一旦終わります。
  • 以後は、保守・運用などのフェーズに入り、システムを問題なく使っていけるようにサポートを行います。

以上が基本の仕事内容になりますが、今はクラウドが主流になっていたり、開発もアジャイル開発という手法が使われていたりと、細かい部分は案件ごとに異なりますので、一つの参考事例ということで読んでいただけたら幸いです。

給料と年収

一次受けの場合、新卒時450万程です。

スムーズに昇格した場合、30代で600万~・40代で800万~程となります。

システムエンジニアの仕事のやりがい

仕事の面白みとしては、定型業務にはなかなか無い、工夫の余地が沢山あることかなと思います。

システム化には正解というものがないので、どんな提案が一番お客様に良いのかを考え、それを0からスタートして実際に使ってもらえるシステムという形にしていくことに、面白さと、チャレンジ性を感じます。

私は、1次受けの企業に新卒入社して3年ほどはプログラマーとして働き、その後、客先提案を5年、プロジェクトリーダーを5年ほどした後で、客先側の企業にIT企画・推進担当として転職しましたが、どの立場で参画していても、皆で力を合わせ、知恵を出し合ってシステムを作るという点では共通しており、そこに面白みを感じていました。

プログラマー → 提案担当やプロジェクトリーダー → 客先側の社員

と、立場が変わることで面白味が変化した点としては、自分で決められることの範囲が広がったことでしょうか。

プログラマーの間は、自分の書くプログラムの実装方法程度しか自分で決められる範囲はありませんが、提案担当やプロジェクトリーダーになると、どのようにシステムをデザインするかを自分で決められますし、客先側の社員になれば、何を開発するか、どんな進め方を採用するかなど、すべて自分で決めた上で、経営層を説得して実現できるようになります。

それに比例して収入も増えていくので、機会があれば是非キャリアアップにチャレンジしてください。

システムエンジニアの仕事で辛いこと

辛いことについて、2点ご説明します。

スキル面での辛さ

ITの業界はトレンドの変化が早く、学校で習った技術が比較的早いタイミングで使われなくなります。

私も、社会人になってすぐのころはC言語やVBなどを使っていたのですが、あっというまにJavaやVB.NETに変わり、今はPythonやAzure・GCS、GitLabなどについて使いこなせないとアサインされない案件などが増えてきました。

このため、業務外でも学ぶ意欲があり、自らスキルアップに励んでいかないと、あっという間に年下のメンバーに追い抜かれてしまうのが辛いところです。

人間関係の辛さ

二つ目は人間関係の辛さです。システムエンジニアの仕事は大勢でシステム開発を進めるのが基本スタイルであるため、お客様やプロジェクトのリーダー層に、人間的に困った人がいると、避けることができず、関わっているだけで自身の精神を消耗します。

困った人にはまあまあの頻度で遭遇しますが、特に相手がお客様の場合は避けようがないため、どうしても辛い場合は自社の上司に相談して改善策を一緒に検討するなどの対策を取ってください。今私は客先側の立場にいますが、割と頻繁に、発注先のパートナーさんから自社の社員に関するクレームを貰います。

そのくらいトラブルは発生しやすいということだと思います。

システムエンジニアへ向いている人の特徴3つ

向いてる人の特徴
  1. 知的好奇心が強く、学ぶ意欲がある人
  2. 創意工夫が好きで、言われたことをただやるのでは満足できない人
  3. 他者と積極的に関わろうとする意欲があり、他者のことも尊重できる人

①知的好奇心が強く、学ぶ意欲がある人

IT業界では技術のトレンドがどんどん移り変わっていくため、常に自ら学んで新しいものを取り入れていく姿勢が必要となるためです。

例えば、現在担当している案件が、クライアントサーバ型のC言語で作られたサーバープログラムの改造であったとして、次に担当する案件がGCSクラウド上で提供するPythonとVueで作られたサービスのフロントエンド担当、ということになった場合、プログラム言語・クラウドの知識・フロントエンドのフレームワークなど、様々なことを学んでから参加する必要がありますが、このための学習時間は、一般的には業務時間として用意してもらえないことがほとんどであるため、空き時間などを利用して自ら学習する必要があります。

これを怠った場合、従来型の案件にしかアサインされなくなり、徐々に会社のお荷物となってしまいます。

実際はそういう人も大勢います。

②創意工夫が好きで、言われたことをただやるのでは満足できない人

システム開発は、どの工程を担当するとしても、言われたことをやるだけでなく自分の頭で考えて提案する必要があるためです。

例を記載しますと、

  • コーディング担当

ハードウェアリソースの消費が少なく、高速に動作するプログラムを作成するため、いくつかの実装方法を比較検討し、最適な手法を採用する。
かつ、自分がプロジェクトを離れた後のプログラム修正や保守性を意識し、分かりやすい構造にしたり、適切なドキュメントを残したりすることが必要とされます。

  • プロジェクトリーダーや上流設計担当 

QCD(品質・予算・納期)を守りつつ、かつお客様に満足してもらえるシステムを提供するために、操作性など等を考慮した使い勝手の良いシステムを考えたり、常に先を読んで今何するべきかを考え、プロジェクトを推進していく必要があります。

③他者と積極的に関わろうとする意欲があり、他者のことも尊重できる人

システム開発はチームでの作業が基本となるため、他者と関わる力や、他者を尊重できる人に向いた仕事であると言えます。

開発プロジェクトに参加すると、頻繁に会議が開催されます。例えば、開発進捗会議や設計書などの成果物レビュー、お客様との仕様検討会議などです。

このような打ち合わせの場では、自分の意見を述べられること、および、他者の意見も受け入れられることが重要となり、メンバー全員が積極的に会議に参加することで、円滑に検討が進んでいきます。

例えば、自分の殻にこもって会議では発言せず、裏で文句を言ってしまったり、逆に自分の考えを押し通そうとすると、必ずどこかで衝突が生まれてしまいます。

ですので、たとえば口下手な人であっても、少しずつ練習して、聞かれた時には自分の考えを述べられるように努力するのが良いと思います。

システムエンジニアへ向いていない人の特徴3つ

向いてない人の特徴
  1. 言われたことを淡々と行うことが好きな人
  2. 1から10まで自分で決めないと・やらないと気が済まない人
  3. 新しいことを勉強するのが面倒などの理由から、今持っているスキルを活かして転職したい人。

①言われたことを淡々と行うことが好きな人

人に言われたことを正確に実施したり、決められたことを繰り返したりすることが好きな方は、システムエンジニアには向いていない可能性があります。

なぜかというと、システムエンジニアは自分の頭で考えなければいけない機会が多くあるためです。

例外として、クラウドワークスなどのシステム開発に関する募集で、プログラミングなどの部分的な作業を提供する場合には、基本的には言われたことを実行するだけで、依頼者に対して価値を提供できる場合があります。

ただし、このような手段でスキルアップしてきた方が、システムエンジニアとして一般企業に転職した場合、いつか壁にぶつかることがあるかもしれません。

また、3次受け以下、4次受け、5次受けと言われているような中小企業では、テスト工程などを淡々と遂行する仕事だけが切り出されて発注される場合もあります。

ただ、この場合はどうしても年収が低くなってしまいます。

②1から10まで自分で決めないと・やらないと気が済まない人

我が強く、1から10まで自分で考え進めたいという気持ちが強すぎる人も、システムエンジニアには向いていないかもしれません。

システムエンジニアは、お客様や開発パートナーを含め、複数人でシステム開発を進めるのが仕事であるため、個人の意見が必ず通るということはないと考えておくほうが良いです。

例えば、自分がAという選択肢が正しいと思っていても、他のみんなはBの選択肢が正しいと思っており、最終的にBが採用された場合は、腐らず前向きにその現実に対応していく必要があります。

ここで腐ってしまい、仕事を投げ出してしまうと、チームワークが崩れてしまうため、自分なりに納得し、気持ちの切り替えていくことが重要となります。

あるいは、どうしても全部自分でやりたい方は、起業を考えてもいいかもしれません。Webサービスやスマホアプリの開発など、システム開発に関して起業できるチャンスは多いと思います。

③新しいことを勉強するのが面倒などの理由から、今持っているスキルを活かして転職したい人

新しいことを勉強するのが面倒などの理由から、今持っているシステム開発以外のスキルを活かしたい人にも、システムエンジニアの仕事は向いていないと考えます。

というのも、システムエンジニアを続けていく上で、勉強は必須だからです。一通りのプログラミングができるようになったとしても、次はプロジェクトの推進方法や開発プロセスについて学ぶ必要がありますし、案件ごとに顧客の業務内容を理解する必要もあります。

システムエンジニアは、例えばハードウェアエンジニアやプラントエンジニアなど、他の技術職に比べ、未経験者からでも転職しやすい業界であると考えていますが(それは正しいですが)、勉強しなくても転職できるということではないため、それは知っておいてもらえたらと思います。

今は、学校などに通わなくても学べる手段が数多くあるため、気軽に学びをスタートしてみるのがお勧めです。

システムエンジニアへ就職する方法

システムエンジニアは1次受け、2次受け、3次受けとあり、1次受けが一番給与面での境遇が良いものの、入社の難易度が比較的高く、大卒で入社試験を受けて入社するのが一つ目の近道と言えます。

特に、誰もが知っているような会社の場合、有名大学の新卒者が多くを占めるため、中途の未経験者では入社が難しいかもしれません。

採用されるにあたり資格は必須ではありませんが、情報処理技術者の資格や、学校でプログラミング言語を学んでいると、アピールに繋がるはずです。

未経験から転職でシステムエンジニアになるには、ネットなどでプログラミングを学び、可能であれば自作のプログラムなど作成してみた後で、3次受け等の会社にプログラマーとして入社するところからスタートするのがお勧めです。

そこで数年プログラマーとして実績を積み、スキルを学んだ後であれば、2次受け・1次受けに転職で入社するという道が現実的になるはずです。

転職サイトについては、現在は幅広いサイトでシステムエンジニアの募集がかかっているため、1つに限定せず見てみるといいかと思います。

なお、リクナビネクストはシステムエンジニアの求人が多い印象がありますが、需要の多い仕事のため、どの転職サイト・転職エージェントでも求人があります。

システムエンジニアはとても楽しい仕事です!

男女の違いなく活躍できる仕事でもあるため、是非女性の方にもチャレンジしていただけたらなと思います。

最近は在宅勤務の案件も増えてきており、多様な働き方に対応できるようになってきています。

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