介護・福祉

【仕事診断】ガイドヘルパーに向いてる人の特徴3つ

ガイドヘルパーに向いてる人

社会に貢献する仕事がしたい方、旅や外出が好きな方にとって、ガイドヘルパーというお仕事はいかがでしょうか?

ガイドヘルパーの中にも、「全身性障害者」・「視覚障害者」・「知的、精神障害」と相手によって、必要な資格や勉強内容は異なってきます。

今回は、ガイドヘルパーとして7年勤務されているベテランの方へ、ガイドヘルパーに向いてる人の特徴や仕事内容をインタビューしましたので、これから仕事内容を勉強される方にとって、参考になることでしょう。

ガイドヘルパーの仕事内容と給料

仕事内容

ガイドヘルパーとはホームヘルパーとは異なり、屋外で移動する際に必要な補助を行います。

公共交通機関の使用について補助することもあります。

・全身性障害者ガイドヘルパー

車椅子を押すこともありますが、自走式の車椅子の場合は周りの安全を確保するなどの必要もあります。
(自転車や車など危険性がないか、信号の有無や状況をご本人さんへ伝えるなど)

・視覚障害者ガイドヘルパー

移動される周りの安全の確保や周りの状況、代筆、代読が業務となってきます。
(白状を利用されている方でもバスや電車、階段、慣れない場所では手引きすることがあります)

・知的、精神障害ガイドヘルパー

障害の種類によって多岐にわたりますが、コミュニケーション不足や周囲の状況が理解できずにトラブルになることがあるので補助します。
(計算や路線図の見方が分からないため切符や公共交通機関、施設利用が出来ないなどの対応)

それぞれの資格には対象となる人が違うので、注意して資格取得された方が良いかと思います。

どの資格・業務でも自分がヘルパーとして対応する利用者さんに関しては、各事業所・職場から補助が必要ば場面や場所、どのような対応が必要かなど、説明は詳細にあると思います。

給料と年収

働き方によります。

時給制のところもあります。

正職員としてはガイドヘルパーだけでなく「初任者研修」が必要になところがほとんどです。

ガイドヘルパーの仕事のやりがい

さまざまな価値観の人と出会えること、自分ではなかなか行かない場所へ行ける、一人では出来ない経験ができることです。

障害をお持ちの方は健常者では体験できないようなことを体験経験されています。

ガイドする際に一緒にいる時間を共有するのでお話をさせてもらう時間もあります。

その時には自分が思いもしなったものの見方や考え方に気づかされることもたくさんあります。
(道路の点字ブロックは視覚障害の方にとっては必要だが、車椅子利用の方にとっては進みづらさになってしまっていることなど)

ご利用者さん、お一人お一人の希望に沿った場所へ行きますし、一緒に体験することもあります。
(植物園や動物園、科学館や博物館、美術館、その他さまざまな施設や場所へご一緒させてもらいますが、なかなか自分一人では入らない場所や気づかない景色などを一緒に共有し、新たな発見をすることもたくさんあります)

時間や場所の共有や違った価値観の発見などは仕事だけでなく、自分自身の成長の糧にもなると思います。

また出来ることはご利用者さん自身で行ってもうことで、ご利用者さんと社会の橋渡しをしている、きっかけを作ることができているという実感も持てるかと思います(理解度は高いが、物事を伝えるのが苦手なご利用者さんの思いを店員さんなどに伝え、返事を本人へしてもらう、計算やお金のことが分からないご利用者さんに支払いの際に何をどれだけ出せば良いか伝えるなど)

ガイドヘルパーの仕事で辛いこと

社会の中で障害者をお持ちの方に対して理解のない人や非協力的な人がたくさんいることを実感すること、基本的にはご利用者さんの要望に合わせる必要があること。

施設や建物、理解のある人のコミュニティの中ではなく、街や屋外での移動をサポートするので、理解のない人に出会うことがあると辛いと感じることがあるかもしれません。

理解ある人であっても時間帯や場所によっては、冷たい目で見られることもあります。(通勤ラッシュ等で人が多い時間帯の公共交通機関の利用など)

また業務としてご利用者さんの要望に合わせて行動するのでガイドヘルパーが事前に準備していたこととは違う内容になることもあります。
(行き先までの道順などヘルパーとしては時間的に早い方で行きたいが、ご利用者さんは乗り換え回数の少ない方を希望される等)

ご利用者さんも社会や地域の一員であるので、社会的に許されない要望等に関してはお伝えして理解していただくことも必要かと思います。(事前に行き先や行き方、思っていることなど情報を収集しておくとスムーズにガイドできると思います)

ガイドヘルパーへ向いている人の特徴3つ

向いてる人の特徴3つ
  1. 柔軟性のある人
  2. 地理に詳しい・方向感覚が良い人
  3. 社交性のある人

①柔軟性のある人

事前に準備等していても”不測の事態”に出会うことがあるためです。

外出先で通ろうとしていた道が事故や工事で通れなかった場合、利用予定だった公共交通機関が止まってしまった場合など社会で生活していく上では予定していなかったことに遭遇することがあります。

回り道をする、他の公共交通機関を利用するなど柔軟に考えられる人が向いていると思います。

また自分で考えらない時でも周囲の人に状況や手段を尋ねれたり、事業所へ連絡して指示をもらうなどできる人が良いと思います。

外出先での不測の事態もありますが、利用者さんからの要望が増えたり減ったりするなどの場合もあります。

ガイドヘルパーは大抵時間が決まっています。

要望が増えたり減ったりしたときにその時間内で対応することができるのか、対応しても良いのかなど判断したり指示をもらう必要があります。

②地理に詳しい・方向感覚が良い人

外出についてガイドするので、行き先やその土地に詳しい人が向いていると思います。または調べられる人。

ガイドヘルパーがご利用者さんと一緒に迷子になることは避けたい事項です。

そのためには事前準備として行き先・行き方を調べておいても良いと思います。

もし迷子になったとしてもその場で調べたり、人に聞くなどしてしっかりとご利用者さんを目的地へ案内することが仕事となるので、必要なことかと思います。

今は携帯でルートや行き先を調べることが簡単にできるので、活用されているガイドヘルパーさんもたくさんおられます。

しかし手が塞がっている時は使えませんし、ご利用者さんが利用したい公共交通機関が表示されるとは限らないの注意は必要です(市営、私鉄など公共交通機関によってかかる料金が異なってくることもあります、ご利用者さんの予算なども考慮する必要があります)

③社交性のある人

ご利用者さんと社会をつなぐ役目にもなってくるので、人と関わることが好きな人が向いていると思います。

ご利用者さんのご自身の思いやしたいこと、困りごとを聞き取りながら手助けをしていくことになるので、コミュニケーションをしっかり取れる方が良いと思います。

コミュニケーションの手段は障害や理解度によって人それぞれですが、成人の方であればそれまでの経験等から使用しやすい方法がある人がほとんどです。
(視覚障害の人は手話や触手話が分かる、肢体不自由の人は顔や表情で伝える、言葉でうまく表現できない人は文字を書いたり、指を刺したりするなど)

またご利用者さんの思いを相手に伝えながら、逆に理解の難しい言葉などご利用者さんの理解できる言葉や形で伝え直すなどすることもあります。
(切符を買う際に「〇〇まで▲▲円」という言葉では理解が難しい利用者さんに対して、紙に文字を書いて見てもらう、券売機で指差して伝えるなど)

ガイドヘルパーへ向いていない人の特徴3つ

向いていない人の特徴3つ
  1. 固定観念が強い人
  2. 人と話す、関わるのが苦手な人
  3. 自分の思いを優先してしまう人

①固定観念が強い人

基本的にはご利用者さんの要望に合わせて動くことが多いので、固定観念が強い方には向かないと思います。

夜は暗くて危ないから障害を持っていう人は外出はしない方が良い、という固定観念をお持ちの人は暗くなる前に目的地やご自宅へ到着することを第1に考えてしまうのではないでしょうか。

ご利用者さんの中には花火大会へ行きたい、夏でも夕方から夜の涼しい時間に外出したい、という要望もあります。

外出して帰宅時には日が沈んでいることもあります。

障害を持っている持っていないに関わらず「タバコを吸うのはダメなこと」と思い込んでしまっている人は、一緒に外出する際にご利用者さんから途中で「タバコが吸いたい」という要望に沿わないかもしれません。

嗜好品はそれぞれの自由です。(ただし喫煙所を利用するなどのルールを守ることは必要です、またヘルパー自身や体質で対応できないことは無理する必要はありませんが前もって相談しておく方が良いです)

②人と話す、関わるのが苦手な人

「向いている人」のところでもあげましたが、ご利用者さんや周りの人とのコミュニケーションが必要な職業なので、人との関わりが嫌だと思う人には向いていません。

ご利用者さんの要望を聞き取り、一緒に過ごすこと、困っていることを手助けすることが業務になるので、コミュニケーションは必須です。

例えば、視覚障害で全く前方が見えないご利用者さんと歩道を歩いていて、前方の点字ブロックに自転車に乗った人が止まっていて通れない時、そのまま進んでいてはぶつかってしまいます。

ご利用者さんに安全に通ってもうためガイドヘルパーとしては何らかの手助けが必要になります。

自転車の方に声をかけて、道を譲ってもらうかご利用者さんにお伝えして点字ブロックからズレて進んでもらうか…どちらにしてもガイドヘルパーから声をかける必要があります。

何でもかんでも伝える必要はありませんが、人と関わることができることは必要なことだと思います。

③自分の思いを優先してしまう人

ガイドヘルパーをしている時間はご利用者さんの要望に寄り添い、必要な箇所で手助けをする時間なのでヘルパー自身の思いを優先してしまう人は向いていないと思います。

ご利用者さんから「▲▲図書館へ行きたい」と要望があったにも関わらずヘルパーとしては「〇〇図書館の方が広いし、居心地が良いから」という思いで〇〇図書館へ行ってしまうとご利用者さんの要望に沿ったとは言えません。

▲▲図書館へ行きたいというご利用者さんの意を無視してしまっていることになります。

ただし〇〇図書館でも同じ本が借りられる、問題ないとご利用者さんの思いや要望にも添えるのであれば”指示”ではなく”提案”と言う形でご利用者さん本人にお尋ねするのは良いかと思います。

ご利用者さんの要望や思いを聞かず(聞いていても)自分だけの思いで行動してしまう人は向かないと思います。

ガイドヘルパーへ就職する方法

就職するために必要な資格

ガイドヘルパーには下記の種類があるので、それぞれにあった資格が必要です。

  • 全身性障害者ガイドヘルパー
  • 視覚障害者ガイドヘルパー
  • 知的、精神障害ガイドヘルパー

講義と実習で資格取得が可能です(主催する団体によっては試験があるかもしれません)
企業でも開催されていますが、社会福祉法人やNPO法人が主催することもあります。

各市町村のHPに日程や募集に関して詳細の記載があると思います。

法人や団体が主催している場合は、その法人・団体でガイドヘルパーを募集していることがほとんどです。(かと言って必ずその団体で働く必要はありません)

また受講にかかる料金は主催団体によって大幅に違います。

内容も各団体で変わってきますが、実際に業務に当たっている人の話が聞けることもあります。

先輩からのアドバイス

”臨機応変””柔軟性””コミュニケーション”が求められる職業です。

こう聞くと難しく捉えてしまうかもしれませんが、コミュニケーションの取り方、好みや苦手なものなどご利用者さんに関する情報は職場で把握しています。

行き先やしたいことが決まっていることもあります。

何件か業務をこなすことで慣れること、見えてくることもたくさんあります。

苦手なことでもご利用者さんと一緒に過ごす中で楽しくなることもありますし、成長につながることもあります。

しかし人との関わりが主になるのでどうしても”合わない人”が出てくるかもしれません。

その場合は職場や上司に相談することもできると思います。

学生さんや主婦の方、定年後の方など様々な方が働いています。

初めは難しいと感じることがあるかもしれません。

でもこれからの時代では必要な職業であり、喜びになり、楽しみにもなる仕事です。

働く中でぜひ楽しみを見つけてもらいたいです。

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