フォークリフトを運転する仕事に子供の時に憧れたことのある方も多いのではないでしょうか?
物流のロボット化に伴い、フォークリフトの仕事はなくなるという意見もありますが、実際まだまだ需要の高い仕事となっております。
今回は、フォークリフト運転を3年されている現役の方に、仕事内容や向いてる人の特徴・仕事のやりがいをインタビューしましたので、これから目指す方にとっての参考となることでしょう。
フォークリフトの仕事内容と給料
仕事内容
毎日入荷される荷物や資材などを、伝票を元に間違いのないように入庫します。
その際に必要なのがトラックからの荷降ろしとなります。
パレットで積み込まれているものはそのままパレット毎すくい全て降ろします。
そうではなく、トラックに直接品物が積載されている場合は、パレットを横付けしドライバー又は荷降ろし専門の担当者に資材の荷降ろしをしてもらいます。
その際、横付けしたパレットがトラックと接触しないように注意したり、逆に横付けしたパレットが邪魔にならないような配置に置いたりなど、ただパレットを置けばいいということではありません。
周囲の安全や気遣い、先を読むチカラも大事になります。
荷降ろしの逆で積み込みも行います。
パレットに積まれている品がパレットと一体化しているか、安定しているか、トラックでの輸送時に荷崩れすることがないかも確認し、積み込み時もトラックと接触しないよう注意することはもちろん、荷台の壁と接触し、トラックや品の破損を起こしたりしないよう、注意し作業します。
給料と年収
資格保持者で日勤のみだと年収320万円前後となります。
夜勤なども行うと、加算されます。
フォークリフトの仕事のやりがい
次はどう動こうか、トラックが何台待っているから今降ろしている資材はどこに置いたら次の作業をスムーズに進めることができるかなど、先を見据えるチカラが大事となります。
私自身としましては、それ自体が言葉がラフになりますが、ゲームをしているような感覚となり、楽しくて仕方ありません。
先を見すえ頭の中で配置を考え動いた結果、何の無駄もなくスムーズに一連の作業が流れた時の快感はほんとうにたまりません。
あとは、荷降ろし時などのドライバーさんとの会話や、仕事の流れなど、一体感が生まれた時も阿吽の呼吸を感じ、楽しさが全身を駆け巡ります。
雨の日や風の日、台風の日、暴風雨の日だろうと仕事は止まりません。
晴れの日とは全く違った環境で、水に弱い資材などを前にすると、私はやる気でみなぎります。
置き場所がない、トラックを開けることもできない程の雨、みんながお手上げ状態の時こそ私の出番だと言わんばかりの闘志が湧き出てくるほど、やりがいを感じてる日々です。
フォークリフトの仕事で辛いこと
やはり天気が荒れてしまう時は心が折れると言うのは本心でもあります。
前日にテレビやラジオ、スマートフォンなどで確認いたしました天気予報に「雨」という漢字があろうものから、一瞬ではありますが、正直なところテンションは下がります。
仕事がスムーズにとどこおりなく進むことがやはりなによりも私にとってはいちばん大事なことでもあります。
なので、この職業での辛いことは何でしょうか?と質問されたなら、私は迷わずにこう答えます。
天気予報が雨の時だと。
例えば、晴れの日に使うことができるスペースも、雨だと一切使うことはできません。
なぜなら、水に濡れて資材が使い物にならなくなるからです。
そんなことになったら、私自身の評価も下がる上、始末書も書かないといけなくなります。
スペースがないのは職場環境の問題であり、知恵をしぼつてスペースを開けて、仕事をこなそうとしているのに、水に濡れただけで始末書を書くことになりますので、その点はつらいと感じます。
フォークリフトへ向いている人の特徴3つ
①整理整頓が得意
②運転が得意
③コミュニケーションが得意
①整理整頓が得意
ただどこにでも置けば良いというものではありません。
ただ空いてるスペースに置いていけば、あっという間にスペースは埋まり他の資材を置くことが出来なくなります。
又は、手前からどんどんと資材を置いていき押し込むようにしていけば、すき間もなくはいるのでは?と思う方もいるのでしょうが、そうすると、次回使う時に何処からどう掘り出せばいいのか訳が分からなくなります。
ですので、同じ資材は同じ資材、似たような資材は混ざらないように近くには置かない。
先入れ先出しのルールもありますから、今日入荷したものは奥におき、昨日まであったものは手前に動かすという作業も必要になります。
入荷時の荷降ろしをしつつ、その作業も並行して行わなければいけないので、整理整頓が得意だと、頭の中でああしよう、こうしようと組み立てることができるので優位となるわけです。
②運転が得意
なんだかんだフォークリフトというのは、車のようなものでもあります。
大きく重量があり、かつゆったりと動く車です。
その車に長い爪があり、その爪で荷物を刺したり上げたり下げたり、しまったりだしたり、という作業が加わったのがフォークリフトという乗り物です。
爪での作業は運転とはまた違った意味となりますから、運転が得意が重要と言われてもピンとこないかもしれません。
なぜ運転が得意な方がいいのかというと、爪に刺したパレットの微調整を運転でカバーすることが重要になる場面があるからです。
爪を動かすレバーだけで全てが賄えると思ったら大間違いです。
微妙な誤差の調整には運転技術が必須となります。
ほんの少しだけ斜めになったパレットの調整などは運転技術が大事なんです。
それに加えて、車と同様に、安全を第一に運転をすることも大切です。
③コミュニケーションが得意
ドライバーさんとコミュニケーションをとる事ができる人とできない人とでは、仕事のスムーズさや空気感もまったく違うものとなります。
無言でトラックを迎えて無言で荷降ろしをし、無言で終了し、無言で伝票を渡し、無言で去るようなフォークリフトの運転手らトラックのドライバーから評判も下がり、それが会社の評価も落としてしまうことに繋がりかねません。
トラックのドライバーさんは気が強く気性が荒い人が私の接してきた人たちを見ると多く感じます。
現に怒鳴られているフォークリフトの運転手もいました。
仮にコミュニケーションがきちんと取れるフォークリフトの運転手だと、場数をこなすことでそのドライバーとの阿吽の呼吸が産まれるようになり、次の流れがスムーズになり、仕事の流れも早くなります。
お互いが次に何を求めているのかがお互いに通じ合うようになるのです。
フォークリフトへ向いていない人の特徴3つ
①コミュニケーションがとれない人
②整理整頓が得意ではない人
③運転が荒い人
①コミュニケーションがとれない人
コミュニケーションが取れる人で話した内容にも書きましたが、コミュニケーションが取れないと単独行動となります。
フォークリフトは単独行動では仕事になりません。
ドライバーはもちろん、他のフォークリフトの運転手や、フォークリフトに乗っていない作業員、伝票を管理する事務員さん、発注をかける担当者さんなどなど
多数の作業員がいます。
その中でコミュニケーションが取れない人がフォークリフトの運転手をやっているとなると、仕事にとどこおりが産まれることに繋がり、作業が都度止まってしまうことになりかねません。
作業員同士の空気も悪くなります。
フォークリフトの運転手同士でも助け合いやお互いさまなどの精神を大事にしないとなりません。
ですので、コミュニケーションはほんとうに大事なんだと声を大にしていいたいです。
できないでは済まされないことです。
②整理整頓が得意ではない人
フォークリフトに限らず、実生活でも整理整頓ができていないと他の作業に支障をきたすことになると思いませんか。
そのとおりなんです。
フォークリフトの運転作業時にも整理整頓ができていないと、業務や作業環境に支障が出ること間違いありません。
今つかいたい資材がいちばん奥にあるとします。
それを取り出すとします。
そこで、まず仮置きするスペースがない!ということになります。
でもそれでは仕事にはならないので、無理矢理ほかにスペースを作りそこに仮置きをします。
目的のものが取れたと思ったら、指示が来て次に欲しいものがなんと、先ほど仮置きした物のいちばん奥にある状態だったりすることなんかザラにあります。
そこで先をみすえて明日の予定はこうだから、この資材は明日使うだろうと、予測を立てて整理整頓しておくとスムーズに進むうえスペースも生まれます。
③運転が荒い人
運転が荒い人はこの職業に向いていません。
もいうよりも、この職業につかないでくださいというのが正しいと思います。
フォークリフトというのは、ゆっくり動くし運転席小さく視界も確保されているから近づいても大丈夫だと思われがちですが、そんなことありません。
視界は死角だらけです。
爪の設置されてる側は棒だらけで見えないことの方が多いのです。
そして、車自体が小さく思われがちですが爪の長さまで考慮すると普通乗用車と遜色なく同じような大きさです。
そして、同じような大きさの割に、重量は普通乗用車とは比較にならないほど重いのです。
例えば10キロ出ていないとしても、生身の人間が何の防具もない状態で(防具があったとしても無意味ですが)ぶつかったとしたら、死なないまでも確実に骨折はします。
そして死角にはいった状態でぶつかったらノンブレーキです。
最悪死にます。
フォークリフトの運転手は慎重に運転する人しか合っていません。
フォークリフトへ就職する方法
フォークリフトの免許及び運転経験が必要ですが、勤務先などで免許の取得制度がある場合はそこで取った方が楽です。
昔に比べ資格は難しくなりましたが、大抵は受かります。
人をひいたら人生が終わります。
危険な職業です。
ですが、すごく楽しい職種でもあります。