退職・職場の悩み

うつ病は上司に言うべきか?【実例を交えて解説】

うつ病は上司に言うべきか

「うつ病だと知られたら、出世や昇進に響くかも」
「メンタルが弱い烙印を押されないかな」

うつになってしまったとき、このように悩む方はとても多いです。かく言う私自身も過去、こうした悩みを経験しました。
その結果「言わない」選択をしたのですが、状況によって正解は極めてケースバイケースです。

そこでこの記事では、どのような時に言うべきなのか、やめておくべきなのか。わかりやすく実例も交えて、お伝えして行こうと思います。

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うつを上司に告げるべきケース

状況によっては、うつである事実を告げ、いまの環境をより良く改善した方がベストという場合があります。それは、どのような時なのでしょうか。以下、お話して行きます。

上司に現場を変える権限がある

上司・・あるいは、上司を通じて上層部に話を通してくれる形でも良いです。人の配置変えにしても、業務の改善や変更にしても、物理的に変えられる力を持っている人であれば、打ち明けて相談する価値があります。

逆にそうでなければ、話を聞いて貰い短期的には安心しても、環境は変わらず根本的な解決になりません。上司の人柄うんぬんの前に、変えてもらえる可能性があるのか。ここは非常に、大切な部分です。

部下の想いに共感してくれる

職場の価値観にもよりますが、そもそも何でも打ち明けられる上司かどうか、これも極めて大切です。弱みも気兼ねなく言える信頼があれば、相談してみた方が良いでしょう。

その際、切羽つまった状況でなければ、あるていど自己分析や整理をしたうえで「こうして頂けると」といった部分も、まとめてから相談できると、より改善の近道となるでしょう。

うつを告げない方が良いケース

「困ったときは人に相談すべき」これは真実です。とはいえ現実には、相手を選ばなければ状況が悪化する事もあります。それはどういう場合なのか、以下で解説して行きたいと思います。

職場に余裕が無さすぎる

そもそも、仕事場ぜんたいが業務に追われ過ぎて余裕がなければ、いかに上司が良い人でも、対応して貰えない可能性が高いです。

これでは相談する側にしても、時間を割いて貰うこと自体に、引け目を感じてしまいます。

ちがう方向に解決を図られそう

上司の人柄が良くても「そうじゃないです。」という方向で解決を図られては、たまりません。

「よし、きょうはお前が主役だ。パーッと飲みに行こう。」
「みんなにも伝えておいたぞ。悩みはみんなで共有しよう。」

・・などなど。すこし古い価値観の人に有りがちなのですが、まったく悪気がなくても余計な事をされてしまい、事態が悪化するザンネンなパターンもあります。

上司はどんなタイプの人なのか、あるいは他に悩みを相談した同僚は、どのような結果になったのかを、考慮に入れておくと良いかも知れません。

そもそも受け入れてもらえない

これは体育会系の価値観に有りがちで、私自身も経験したのですが、

「いまの若いヤツは心が弱い」
「オレの時なんか、当たり前だったぞ」
「先輩の〇〇さんは家庭もあるのに頑張っている。お前は独り身じゃないか。」

・・といった具合です。これらは、ちょくせつ言われた訳ではないのですが、つねづね他の同僚が、そのように言われていました。

そんな中、じぶんが「うつになってしまいました」と相談しても、どのような答えが返ってくるのか、推して知るべしです。解決するどころか、かえって偏見に傷ついてしまう事すら、大いにあり得ます。

社会全体では理解が進んでいる

ひとつ朗報がありまして、社会全体としては一時代前に比べ“うつ”に対する理解は、格段に進んで来ています。

ひと昔まえ、今よりも雇用が安定し、いちど就職すれば会社が一生面倒を見てくれる時代がありました。そのこと自体は素晴らしいですが「勤め先を辞めるなんて」という価値観が根強く「根性が大事」「石の上にも3年」という考えが、持てはやされていました。

現在は、そうした終身雇用が少なくなり、以前よりも安定は無くなったと言われます。しかし、その反面「転職するのは当たり前」「ブラックなら辞めた方がいい」という価値観が、一般的になりました。

今あなたが悩んで苦しみ、それを上司に言えない状況であるとすれば、そのまま耐えて潰れてしまうより、新たな道を模索した方が得策です。そのようなとき、転職先に理解のある会社が多い現状は、1つの希望と言えるでしょう。

うつに理解のある職場とは?

社内の雰囲気も上司の人柄も、実際に飛びこんでみなければ、WEBサイトやパンフレットだけでは分からない事がほとんどです。

それでは、もし転職を考える時、どのように次の職場を探すべきなのでしょうか。転職サービスやハローワークに相談するのも1つの手ですが、現在は“うつ”の人に特化した転職エージェントが存在しています。

これらは“うつ”に理解のある就職先が前提条件であり、安心感が大きいです。
また担当者は、単純に仕事先を斡旋するだけでなく、悩みを聞いてもらったり、自身でもぐちゃぐちゃになっている現状を整理し、ともに適性を見つける相談者にもなって貰えます。

就職が決まったあとも「おめでとうございます。ご活躍お祈りしております。」という流れでは終わらず、職場に馴染めているかといった相談も含め、サポートがある場合が殆どです。
利用は無料であり、ぜひ利用の検討をおススメします。
(※所得の高い方は利用料の一部負担や、サービス拠点まで通う交通費は、自己負担というケースはあります。)

「うつ病は上司に言うべきか」まとめ

上司にうつを告げるべきかは、ケースバイケースです。かく言う私自身も過去、上司には言わないまま転職するという道を選びました。しかし本当に打ち明けるのが厳しい状況であれば、メンタルが壊れてしまう前に、転職や休職を模索するのが得策です。

なお社会的に“うつ”かどうかの最終判断は、医師が診断するものです。うつ専門の転職エージェントを利用する際も、医師の意見や手帳の取得を、基準とされるケースが多いです。

そして精神科の診断と言うのは「はい、あなたインフルエンザです。」といったように、すぐ出されるものではなく、医師と言えどたくさんの情報を聴き取って、判断して行きます。

1人1人の診療に時間が掛かることから、メンタルクリニックは混んでいる所も多く、
さらには様々な手続き自体、数か月単位かかる事が多いので、決断した時には早めに動いておいた方が良いでしょう。

いずれにしても、この記事がいま悩むあなたへ、進むべき未来へのヒントとなっていたら幸いです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
原田 ゆきひろ
■歴史・文化ライター、取材ライター、社会福祉士。 ■東京都在住。高齢者の生活相談や、福祉の町づくりに携わる。 ■本業の傍らライター活動を行う。何ごとも自らとびこみ、表現する文章をモットーとしている。
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