皆さんの会社は新卒から始まり、ずっと会社に居続けてる人はどのくらいいるでしょうか?
企業にもよるとは思いますが、中途採用で入って来た人のほうが多い会社も少なくはないと思います。
中途で入社した人の中には、3ヶ月~4ヶ月もしくはそれ未満でやめてしまう早期退職をする人が大勢いるような企業もあると思います。
ではなぜ、新しいスタートをしようとした中途の方々は早期退職をしてしまうのでしょう。
企業に問題があるのか、それとも雇われる側に問題があるのでしょうか。
今回はそんな、中途で雇った方の退職する理由と離職率を少しでも減らすための企業側、先輩や上司側の考え方や行動の仕方についてご紹介します。
中途社員は、どのような理由で前職を退職をしたのかを把握する
まず企業側は中途として面接に来た人が、前職をなぜ退職したのかを把握しておくことが大切です。
また、その時に他にも把握しておきたいことは、今までの企業を平均してどのくらい続けてきたのかなどです。
このようなことを事前に把握することにより、その人がそもそも仕事が続きやすい人なのかどうかや、どのようなことで仕事をやめたくなってしまうかなどが少なからず理解できると思います。
中途社員のメリット・デメリット
中途とは、少なくとも以前に一つ以上の会社を経験しているため、新卒に比べると社会経験があると言えるでしょう。
では、そんな中途のメリット・デメリットはどんなものがあるのでしょうか。
メリット
・会社への理解を持ちやすい
社会で働いた経験が少なからずあるため、企業への協調性が新卒よりは理解がある人が多いでしょう。
・教育に対する手間やコストが少ない
新卒に比べると、社会人としてのマナーや常識をわかっている人が多く、そういった基礎の部分は省ける可能性が高いです。
・前職の経験を生かせる
仕事内容は職種が変われば生かすのは難しいですが、新しいやり方や、考えなどを取り入れる上では、中途の採用というのは大きなメリットになります。
・採用時期が自由
採用時期に関しては新卒は決まっているため、自由なタイミングで雇えるというのは、中途の一番のメリットとも言えます。
デメリット
・大量採用が難しい
一般的に中途の場合は、求人などを載せて、募集がきたら面接をして、採用という流れになるため、募集のきた順番でしか採用は進みません。
そのため、例え10人ほしいと思っても、10人がいっぺんに入ることもなく、場合によっては募集がこなければいつまでたっても必要な人数が集まらないこともあります。
・人件費が高い
中途採用は、新卒採用に比べて当然年齢なども上なため、最初からある程度の給料を支給しないと雇いにくい部分があります。
また、募集に載せる広告費なども間接的に人件費として関わってくるため、新卒に比べて人件費がかかることは多いのではないでしょうか。
・新卒の妨げになることがある
社会人経験がある程度ある中途の人ですと、新卒に比べ自己主張が強かったり、仕事をどんどんこなしてしまったりがあった場合、新卒の育ちにくい環境が出来上がってしまいます。
また、年齢の面で新卒側が遠慮してしまうようなことがあると、それも育ちにくい環境や、新卒がストレスに感じて辞めてしまう原因にもなりかねません。
早期退職しやすい人の特徴
前職を辞めて中途で就職してきた人の中には、そもそも終身雇用に興味がなかったりなどの本人が原因で辞めやすい人ということもあります。
では、早期退職しやすい人とはどのようなタイプの人が多いのかをみてみましょう。
辞め癖がある
最近では終身雇用というものにとらわれない人が多くなり、仕事を短期間で転々とする人は多くなっているようです。
このような方は、履歴書などをみると職歴がいくつもあったり、もしくは職歴と職歴の間に働いていない期間がいくつもあったりします。
理想が高い
理想や目標が高いことは、良いことばかりではありません。
理想が高すぎることにより、会社に対する見切りをすぐにしてしまったり、もっと上の企業に行きたいなどと思い辞めてしまう人は少なくないようです。
やりたいことがわからない
自分のやりたい仕事や、合っている仕事がわからない人は、理想が高い人同様、会社を見切るのが早い傾向があるようです。
やりたい仕事が無いため、折角就職したところで自分に合っていないと思ってしまう人が多いようです。
我慢ができない
上司や先輩などから注意をされたときに、嫌になってしまい改善をするなどの向き合うことが出来ず、退職をする人が多いようです。
また、このような人には被害者妄想をする傾向の人も多く、自分は悪くなく会社に問題があると思う人もいます。
休み癖がある
ちょっと気分が優れないなどの理由で突然当日欠勤をする回数が多い人は、休むことに抵抗があまりない人が多く、そのような人のなかには、辞めることにも抵抗がない人が多いです。
退職させない為の企業の工夫
折角入社の手続きをしたり、仕事をある程度教えたりしても直ぐに辞めてしまっては意味もなく、更には元々いる従業員のモチベーションにも繋がりかねません。
では、そうならないために企業はどのようなことを考えていけばいいのでしょう。
まず大切なのは、履歴書を見た段階、もしくは面接時に過去にいくつの会社を経験していて、どのくらい続いているのかを把握しましょう。
この段階で辞めやすい人かどうかはある程度知っておく必要があります。
企業側に余裕があるのであれば、この段階で辞めやすい人と判断した場合は採用しないのも一つの手段です。
そして、仮に辞めやすい人が入ってきたとしても辞めにくくすることは可能だと思います。
それは、仲間意識を持たせることです。
仕事を辞めやすい人は長く続いた経験があまりなく、職場の人と積極的に関わることも少ない人が多いでしょう。
話すのが嫌いじゃなさそうな相手なら、ちょっとした雑談の話などを振ってあげたり、あまり話したくないタイプであっても仕事としてのコミュニケーションを積極的に取るようにしましょう。
そうすることにより辞めやすい人でも、仲間意識が芽生え、もう少し続けてみようかなと思えるようになるでしょう。
退職数の多い企業と少ない企業の違い
仕事をすぐに辞めてしまう辞め癖のある人がいる一方で、離職率の非常に高くなる企業もあります。
では退職数の多い企業と少ない企業にはどのような違いがあるのでしょうか。
退職数の多い企業
- 給与や賞与が少ない。上がらない。
- ハラスメントに近い、もしくはハラスメントがある
- 上司や経営陣が部下になにもしてくれない
- 休みが取りづらい
- やりがいを感じない
等々、会社のピラミッドの中での、上と下との風通しが悪いことにより起こるものや、そもそもの金銭の問題があるようです。
退職数の少ない企業
- 給与アップが見込める
- コミュニケーションが活発に行われている
- 企業側からの発信で休みがとれる
- 企業、個人としての目標設定がしっかりしている
- コンプライアンスに対するヒアリングをしてくれる
退職数の少ない企業は、風通しがよく、企業側から発信してくれることによる安心感があるため離職率が少ないのではないでしょうか。
まとめ
時代の変化に伴い、働き方というものは大分昔とは変わりました。
終身雇用が当たり前だったのは、もう過去の話とも言えるかも知れません。
しかし、折角手続きや教育などをしていた従業員が3ヶ月、もしくはそれ未満で辞めてしまうのは教える側、雇う側にとってはなんともいえない気持ちになります。
もちろん、退職する理由には個人の問題もありますが、同じくらい企業の問題もあると思います。
企業側としては、どちらにも原因になるものがあることを理解して、一般的にみておかしいと思うものを改善していく努力は必要だと思います。
企業と個人が、お互いもう少し寄り添うことができたら、離職率というのは減るのではないでしょうか。