退職・職場の悩み

あわない上司でツラいとき、どうしたらいい?【実例から解説】

あわない上司ツラい

『上司との人間関係が、ストレス過ぎる』

このようなお悩みには、とても共感できます。私もこれまで、幾度か転職の経験があるのですが、その原因が上司だった事がありました。

そこで、この記事では、実際によくある例も出しつつ、上司や会社との接し方や、その基準について、お伝えして行きます。

最後までお読み頂ければ、いま悩むあなたへ、1つの突破口を示すことが出来ると思います。

逃げた方が良い上司3選

さて、いかに上司がストレスで苦痛と言っても、ポンポン転職するわけにも行きません。しかし逆に、もう心身が壊れてしまうレベルであれば、はやく脱出した方が良いです。

そこで、以下よくあるパターンを紹介しつつ、わかりやすくお話して行きます。

①成長と関係ないパワハラ

どのようなお仕事でも本人や仕事のため、上司はあえて厳しく、叱らなければならない時もあります。しかし、あきらかに成長と関係ない、何の筋もない叱責はパワハラです。

例えばいつも、みんなが見ている前で、まいかい激しく叱る上司がいます。これは怒られている事実に加え、さながら公開処刑のようで、本人のプライドもズタズタになります。さらに部屋に響き渡る声は、怒られていない従業員も、イヤな気分になります。すべてにマイナスであり、もはや、その形で叱る道理がありません。

また逆に、個別に呼び出して、長時間ずっと説教というパターンもあります。つうじょう人間の集中力は、何時間も持ちません。そしてメンタルも「よし、次から頑張るぞ!」というポジティブな気持ちに、なるハズがありません。

これらはあきらかに、本人の成長のためでなく、上司の感情でやっている行為です。だれの為にもならず、メンタルは壊れるというマイナスのみ。そして上層部の人間が、そんな事に長時間を割いている会社自体、将来は大丈夫かという話になります。

②1人だけターゲッティングしてダメ出し

仕事の能力には個人差があり、あるていど指摘を多く受ける人と、そうでない人はいます。しかし、度を越して特定の人をダメ出し、逆にお気に入りの人を、べた褒めするケースが少なくありません。

これは、お局様的な人がいる職場に、多く有りがちです。さらに細かい指摘も多く、何かするたびに注意されるパターンが多いです。とくに、つねに同じ場所で仕事をする場合は、気が休まらずツラいです。

たとえば、ちょくせつ上司と顔を合わせていない所でも、自分の電話応対や接客に対し『今の聞いていたけど、あれはなに?』と言われたりします。いつでも監視されている心持ちでは、仕事へのパフォーマンスも発揮できず、精神的に消耗します。

それでも『こうすると良くなるよ』というアドバイスなら、まだ良心的です。しかし『なに考えてるの?』『あれは無いでしょ?』と、ダメ出しのみ。これでは改善のためでなく、上司の癇に障って、感情をぶつけられているだけです。

③悪意はないが独自の価値観

たとえばコミュニケーションが大切と思い、やたら世間話を振る上司がいます。もちろん出勤の前後や休憩時間であれば、それも必要です。しかし仕事中も度々となると、作業に集中できなくて、邪魔しないで欲しい思いになります。

シンプルに、話すのが好きではない人は、余計な気疲れをしてしまいます。良かれと思っていることが空回りしている、ザンネンなパターンです。

また有りがちなのは、昭和の体育会系です。かつて私の勤め先では、先輩が仕事を終わるまで、退勤させてくれませんでした。規則的に強制ではないのですが『まだ上司は頑張っている。心ある後輩なら、何か手伝うよな?』といった具合です。

先輩たちとは仕事が違い、一緒に作業をするわけではありません。仕方なく『このコピーは、僕がやってきます!』『お茶を入れてきました!』と、何かしら見つけて、残っていましたが・・深夜になる事もザラで、大変ツラいものがありました。

いちおう『きょうは遅くまで、すまなかったな。』と気遣ってはくれるのですが、そのご褒美には、飲み会がイチバンという価値観があり、善意であることも合わさり、これは断りにくいです。

たしかに仕事終わりには、お酒を飲みたい気分の時もありました。また上司は気前よく、度々おごってくれました。感謝の想いもあったのは事実ですが、早く帰ってゆっくりしたい時には、負担になってしまいます。

また会社には『みんなが1つに』『地域に貢献』というスローガンがあり、そのためには皆が集まる機会が、少しでも多い方が、良しとされていました。あえて休日に卓球大会などのイベントや、草むしりボランティアが企画され、これも考え自体はポジティブな事のため、なかなか断れません。

休めるはずの自由な日が、固定されるというのも、厳しいものがあります。このように、上層部は良かれと思っていながら、その価値観が苦痛となる場合、悪意はなくても従業員には、苛酷な話です。

上手く付き合った方が良い上司3選

何かしらの方法で、逃げた方が良い上司がいる反面・・いっけん厳しくても、広い視点で見れば、本当の成長へつながる場合もあります。そんな時は是非、うまく付き合って行く方法を、模索して行きましょう。

①言葉は荒いが人情がある

大きな声で言われたり、荒い言葉遣いをされると、一見パワハラに思えることがあります。しかし職種によっては、元々そういうモノというケースもあります。たとえば工事現場の人は、騒音の中でも聞こえるよう、地声が大きい事が多いです。

また職人など、風土として、もともと荒っぽいことも有ります。むかし私は築地の市場でアルバイトをしていましたが、魚屋のおやじさんは「バカやろう!」が口グせでした。

しかし『それじゃあ、あぶねえぞバカやろう』『こっちの方がやり易いぞ、バカやろう』といった様に、江戸っ子気質が理由であり、罵倒ではありませんでした。最初はおどろきましたが、肝心の中身には、人情があると分かって以来、慣れることができました。

あるいは危険な現場などでは、あえて深刻さを伝える注意が、必要なケースもあります。このように大きな視野で見ると、本当に必要な場合もあります。理が通っている叱責であれば、こちらもポジティブに汲み取った方が良いです。

そして本気で、その業界で続けたければ、厳しくても覚悟を決め、付いて行く事が正解という場合もあるでしょう。

②逆境をパワーに変えられる場合

世の中には、いじめや差別のような逆境を、パワーに変換して成功した人もいます。例えば、お局様的な人の依怙贔屓や、理不尽なダメ出しがあっても『いつか見返す!』『ぜったい出世してやる!』など、乗り超えられる人であれば、必ずしも“逃げ”を選択するべきではないかも知れません。

もちろん、それでメンタルを病んでしまう人や、褒められてこそ伸びるタイプなど、人の性格はそれぞれです。闘うのか逃げるのか、決められた正解はない中で、自らの特性や状況を見極め、判断することが大切です。

③価値観に付いて行ける場合

先に挙げた昭和の体育会系も、その価値観が合うのであれば、必ずしも悪いわけではありません。純粋に飲み会が好きであったり、もとスポーツ部で、そういう風土が慣れているのであれば、先輩たちに付いていく選択肢もあります。

かつて私がいた会社も、理不尽と思う事はあれど、すべてが悪かったとは思いません。飲み会にしても、ほんとうに美味しい店に、連れて行ってもらった事もあります。ボランティアをして感謝をされたときは、嬉しかった思い出もあります。

悪意のない上司で、やって行けそうと感じる場合は、折り合いをつけて付いていくのも、また1つの正解であると言えます。

世の中には良い上司も大勢いる

あなたは今まで“富士そば”というチェーン店で、食べたことはあるでしょうか。会長の“丹道夫(たん・みちお)”さんの著書に『「富士そば」は、なぜアルバイトにボーナスを出すのか』という、一冊の本があります。

その中で丹さんは、すべての従業員に“型”を押し付けないことを、信条としています。あいさつの言葉1つから、個々で気持ちが入っているのであれば、押し付けないのが流儀。それが正社員もアルバイトも、皆のやる気を高めると語っています。

また誰からでも新しいアイディアを推奨し、ソバにたこ焼きを乗せたり、パクチーを入れたりといった、奇抜なものであっても、流行る可能性があれば、採用されるそうです。

ときには本当に、まったく売れない、失敗となった事もあるそうです。しかし『懲りずに、また考えて欲しい』と言うようにしており、その繰り返しから、本当の人気メニューが誕生。

業界自体は薄利多売で、ライバルだらけですが、つねに従業員が自ら成長する事で、うまく回っています。もし機会があれば、ぜひ読んでみて下さい。きっと、こんな会社もあるのかと、感じられると思います。

また私自身も、今の職場では上司に恵まれていると、感じています。分からないことを聞いた時『忙しいから後にして』と、1度も言われたことがなく、仕事には厳しいものの、つねに筋が通っていて尊敬しています。

この世の中にはヒドイ上司がいる一方、本当に人を伸ばす、素晴らしいリーダーも。もしあなたが現在、ほんとうに理不尽でツラい目にあっている場合は、そういうものだと諦めず、世界は広いのだという視点を、忘れないで下さい。

ほんとうに壊れそうなときは転職を

良い上司か、悪い上司か。これは人によっても、見方が変わるものです。しかし、本当に合っていないとき、限界に達している場合は、迷わず退職や転職を考えた方が、良いと思います。

とくにメンタルは、いちど壊れてしまったら、簡単には戻りません。最悪の場合は後々の人生にまで、影響してしまう事もあります。

もし自分の力だけでは離脱が難しい場合や、そんな気力も失われつつある場合は、転職エージェントや、退職サービスの利用も、おススメです。どちらも利用は恥ずかしい事ではなく、むしろ専門家のアドバイスには、思いもよらないメリットが、数多くあります。

単なる手続きや斡旋のみならず、メンタルサポートや状況整理も、相談できるサービスもあり、利用も無料なので、将来のためにも登録しておいて、損はありません。

「あわない上司がツラいとき」まとめ

『あの人、いなくなってくれないかな』そう思ったとしても、あなたが役員でもなければ、上司を交代させる事はできません。それだけに、何かでウサを晴らしたり怒りを募らせるだけでは、ほとんどの場合、何の解決にもなりません。

しかし世の中は、今いる職場が全てではなく、人を伸ばしてくれる、良い上司も存在します。反対に、部下のことを何も考えず、壊してしまう上司もいます。いったい、どのように接して行くのか、早めに見極めた方が得策です。

限界を超えると、良し悪しを判断する、気力も思考力も無くなってしまいます。もし辛さが限界に達しそうな時は、はやく退避する決断をしましょう。

いずれにしても、あなたの大切な未来のため、この記事の内容がお役に立てていたら幸いです。ここまでお読み頂き、有り難うございました。

ABOUT ME
原田 ゆきひろ
■歴史・文化ライター、取材ライター、社会福祉士。 ■東京都在住。高齢者の生活相談や、福祉の町づくりに携わる。 ■本業の傍らライター活動を行う。何ごとも自らとびこみ、表現する文章をモットーとしている。
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