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経理の仕事内容とは?向いてる人、未経験からなるには

経理の仕事内容・向いてる人

経理の仕事は、会社のお金の流れを管理し、コスト改善や売上改善の提案も行う、経営の要となるポジションとなります。

数字を扱うことが得意な人、好きな人にとっては、自分が会社の数字を担うという意味でもやりがいを感じる方も多いのではないでしょうか?

今回は、経理として4年勤務されている方から、具体的な仕事内容や、向いてる人の特徴・未経験からなるには何が必要かなど、インタビューしましたので、これから目指そうと考えている方の参考になることでしょう。

経理の仕事内容と給料

仕事内容

企業活動等の日々のお金のやり取りを記帳する作業が主な業務です。

現金や銀行での引き落としによる売買の記録、掛売などの記録、税金の支払いなどの管理の責任者になります。

商売等で在庫品があれば、期末や決まった期間ごとに在庫管理などの作業を行ったり、その記録管理も対象業務になります。

個々の取引に消費税が課税される場合、消費税の管理も必要になってきます。

従業員の給料計算も行っているなら、給料支給関係も業務になります。

給料計算に付随して、従業員の所得税の計算と納税、社会保険料等の計算と支払い、住民税の計算と報告と納税など、税金や社会保険関係の仕事もあります。

年に何回か、そういった税金や保険料関係の総括報告作業もあります。

また、会社の備品等の固定資産税の報告を行うなら、その確認報告作業があります。

日々の記帳や給料計算とは別に、企業なら年に一度決算書、個人経営なら確定申告書を作成する業務があります。

決算書の作成は、1年の経済活動の総括になるので、最も手間がかかり、重要な仕事になります。

年収

年収は200万円前後からスタートして、最終的に500万円位まで上がります。

経理の仕事のやりがい

会社の経済活動の記帳が主な仕事なので、扱うのはほぼ数字(金額)に限定されます。

現金の出し入れを記録した現金出納帳や通帳の残金と、レシートなど支払いや売上の記録との突き合わせを行うことが多いです。

レシートや売上げの管理が雑で、抜けていたり漏れていたりするものがあると、残金が合わなくなってきて、その違いを特定するのに多少時間がかかりますが、きちんと数字を突き合せていけば、どの時点で何が抜けているかを特定することができ、残金が帳面と手元のお金がきれいに合ってきます。

合わなかった数字がきちんと一致するようにできた時は、とてもうれしく、達成感があります。

また、帳簿がきちんと記録されていることは、会社を健全に経営していくために必要な作業であり、会社の経済活動に貢献していると実感することができます。

また、今回のコロナ関連の給付金の申請では、「前年に比べて売り上げが〇%落ちている」などが申請の条件であり、会社の帳簿がきちんと作成されていることが必要でした。

日々の仕事が、いざという時の書類作成にも役に経ったと思いました。

経理の仕事で辛いこと

毎日、細かい数字を合わせていく作業の連続なので、神経を使います。

少しでも気を緩めて作業すると、数字の書き間違いや計算ミスを起こし、なかなか結果が合わず、無駄に時間を使ってしまうことがあります。

締め切りが近いと、休みながら作業するわけにもいかず、結構疲れがたまってきたりします。

精神的負担が大きいです。

また、基本的にパソコンに数値を入力しながらの作業なので、毎日、何時間もPCの前に座っての作業になります。

首や目、肩や腰への負担もあります。

運動不足にもつながります。

経理の仕事は、会社全体の経済活動の結果を記録していく作業なので、レシートや売上げ、在庫などの具体的な資料が集まってからの作業開始となります。

決算業務などでは、提出期限が決まっているので、作業がいつまでの仕上げないといけないと決まっているので、具体的な資料の集まりが遅いと、経理でのパソコン入力などに使える時間が減ってしまい、焦って作業をしないといけなくなります。

入力中に生じた疑問を確認するために、追加の資料を他の部門に求めても、その結果がなかなか来ないと、締め切りに間に合わなくなるのではないかと不安になったりします。

経理へ向いている人の特徴3つ

向いてる人の特徴
  1. 数字に強い人
  2. ミスに注意深い人
  3. 細かい作業が苦にならない人

①数字に強い人

現金で売買等を行っているなら現金出納帳と手元の現金の残金の確認、銀行での引き落としや払い込みがあれば、通帳残とレシートなどの付き合わせが、日々の具体的な業務内容になります。

そのため、単純な足し算や引き算で、複雑な計算が必要なわけではないのですが、とにかく数字を相手に計算を行う作業の連続になります。

残金を合わせる時などに、瞬間的に「引く数」なのか「足す数」なのか、判断して計算が行える程度の直感力がないと、なかなか作業が進まないし、作業している方も、混乱して困ってしまうことになると思います。

また、どうしても、計算の途中で桁違いなどをしてしまいがちですが、そういう時にも「あり得ない数字」に気付ける人の方が、ミスを早く発見できて、作業終了が早くなると思います。

数字を相手に考えることが得意な人が向いている作業です。

②ミスに注意深い人

①つめの特徴でも書きましたが、経理の作業は、数字を計算することです。

その数字を計算するために、まず、パソコンなどに数字を正確に入力することが必要になってきます。

誰しも入力ミスは行うものですが、なるべくミスが少なく正確に入力できる人の方が作業が早く終わります。

また、精神的にも、イライラせずに済みます。

あるいは、入力ミスがあった場合でも、桁が1つ多いとか、数字が入れ替わって入力されているとか、元の資料とパソコン入力の数値との違いに早く気付ける人も、早く作業を終わらせることができます。
また、日々の計算だけではなく、税務署や市役所などへの提出資料を作成することもあります。

そういう書類作成も、いちいち細かく入力方法が指定されていることが多いです。

再提出にならないような資料をきちんと作成するためにも、ミスをしない書類作成ができる人が求められていると思います。

③細かい作業が苦にならない人

税金の計算や、日々のお金の残金確認など、1円単位の計算を行い、その結果が合っていることが求められます。

また、そもそもその残金の計算を行うために、クレジットカードの使用明細を1点1点確認して、それぞれの数値をパソコンに入力していったり、毎日のお店で購入した数十円からのレシートをすべてノートに記帳したり、とにかく細かい作業の連続になってきます。

この段階で、手を抜いて、いい加減な資料を作ってしまったら、あとで、すべてのレシートを見直すことになったりして、返って手間がかかることになると思いますが、日々の細かいレシートを保存し、正確にノートに写すということも、かなり面倒な作業です。

そういう、面倒な作業を根気よく続けられる人でないと、経理の作業を続けることは難しいと思います。

税務署や市役所などへの提出資料も、会社の帳簿をあれこれ見て、細かく数字を拾っていく作業になります。

1つの書類を作成したからと言って、次の書類に同じ数字が使えるわけではなく、それぞれ集計方法(期間)が異なっていたりします。

ですので、途中で面倒がらず、それぞれの書類のルールを確認し、正確に集計するという、とても細かい作業を根気よく続けられる人が向いていると思います。

経理へ向いていない人の特徴3つ

向いていない人の特徴
  1. 数字に弱い人
  2. 同じミスが多い人
  3. 細かい作業な苦手な人

①数字に弱い人

経理の仕事では、毎日レシートと現金帳や通帳との残額の突き合せなどを行います。

そのため、数字に弱く、数字をよく書き間違えたり、間違った数字同士の違いに気づかず、同じ数字と思いこんだりするような数字に弱い人では、作業がなかなかはかどらず大変だと思います。

理想的には、各作業、各日ごとに数字を合わせていないと、期末の決算期に数字のズレが生じても、何が原因かすぐに分からず、1年分の膨大な量の資料を見直すという、気が遠くなるような作業になったります。

ですので、できれば、各作業をパッと見直した時に、数字が違っていることにすぐに気付ける人でないと、決算書の作成は無理だと思います。

また、掛売や値引きなどを行った場合に、その金額を残金に足すのか引くのか、の判断を誤ってしまうのも最終的に金額が合わなくなる原因になります。

お金の流れを見て、瞬間的に残金に含めるか、引いておくのかなどが判断できない人も、作業が進まず、経理の仕事に向いていないと思います。

②同じミスが多い人

経理の仕事は、ほぼ数字の計算の作業なので、計算ミスや数字の入力ミスばかりしていては、全然作業がはかどらないです。

自分で作業中に、何かがおかしいと気付いて、その原因が分かればよいのですが、自分で間違いが見つけられず、他の人に見つけてもらうような状態では、時間を無駄に使ってしまいます。

他の人の作業も止めてしまうことになるので、経理全体の進捗作業が遅れることにつながりかねません。

また、税務署や市役所などへの提出資料の作成業務もあります。

その書類ごとに、集計の期間や集計方法が細かく規定されていて、その通りに作成できていなかったりすると、再提出になったり、最悪の場合、追加の徴収などが発生し、さらに事務作業が増えたりします。

まずは作成の手引きをきちんと読んで理解し、正しい箇所に正しい数値などを記載したミスのない書類を作成することが求められますが、書類作成が苦手な人も、経理に向いていないと思います。

③細かい作業な苦手な人

日々のお店でのレシートを一枚ずつ保管したり、ノートに記帳したりなど、細かい作業がたくさんあります。

こういう作業がめんどくさくて、レシートの管理などは苦手、という人は、経理には向いていないと思います。

レシートが1枚なくなっても、もし別の資料で出金の記録がついていたら、残金が合わなくなり、その確認に膨大な時間と手間がかかってしまいます。

最後のつじつまが合えばいい、というような考えの人には、難しい職業だと思います。

また、従業員の給料計算を行う場合でも、住んでいる市町村を確認したり、扶養の人数を確認したり、など、色々細かい確認作業が必要になってきます。

この確認作業を怠ると、結果的に、住民税を別の市町村に支払っていたり、扶養者の人数が異なっていると所得税の税額が変わってきたりと、後々修正が必要になる場合があります。

毎回、今までの会社で保存している資料と従業員の現状との突き合わせなどが必要で、面倒くさい作業が多いですが、そういう作業が苦痛でたまらない人にも、経理の仕事は向いていないと思います。

経理になるには?

簿記(日商簿記2級程度)の知識が必要です。

簿記の資格を持っていると採用されやすくなりますが、資格が無くても採用してくれる会社はあります。

数字に強い人、細かい作業が苦にならない人には、とても向いている職業だと思います。

最初は色々覚えるルールがあって大変ですが、一度ルールを理解してしまうと、あとは単純作業なので、それほど大変なことはないと思います。

きれいに数字が合うと達成感が得られます。

会社の決算報告書の作成など、生産性のある作業ではないのですが、会社の今期の経済活動の集大成を作り、次期以降の活動の計画を立てるために重要な作業と思えば、その重要性が理解でき、やりがいを感じることができると思います。

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