賃貸物件に住んでいる方は、管理会社の存在を知っていることでしょう。
入居中のトラブルや退去時の手続きなど、お部屋に住んでいる間はいつでも頼れる存在として不動産管理会社があります。
しかし、外国人の入居者も増え、孤独死などによる事故物件の増加、家賃滞納など様々な社会問題を対応しているのも管理会社になります。
今回は、現役で不動産会社へ9年勤務されるベテランの方に、仕事内容がきついという噂や仕事のやりがい・向いてる人の特徴をインタビューしましたので、これから目指そうと考えている方の参考になることでしょう。
不動産管理の仕事内容と給料
仕事内容
不動産管理の場合突然、鍵交換・設備の修繕をお願いされます。
また、退去時のことなどあるためある程度内装のことに詳しいと説明しやすいです。
器用な場合急な依頼なども対応できますし、いろんな部署に重宝されます。
現場関係を経験されている方がいいと思います内装等に専門的な言葉などございます説明しているかたがわからないと相手側もわからないです。
まれにクレームに繋がることもございます。
外国籍が増えてきており生活環境が異ります、クレーム内容によっては夜間に物件へ行かないいけませんし、住民同士が直接話をすると事件・事故になる場合もあるため、騒音・ゴミ出しトラブル等は用心をする必要がございます。
なお、個人契約ではなく法人契約【会社名義】社宅で契約をしている場合従業員と連絡が取れなくなっている場合は安否確認へ出向きます。
法人契約以外にも個人契約にて行う場合もございますが、近年は人付き合いがなくなってきており親族などから心配がない場合は多いです。
年収
宅建士・不動産経営管理士の資格を保有したうえで、年収350万円前後です。
不動産管理の仕事のやりがい
入居者からありがとうと言ってもらえたらよかったと思います。
外国籍の方でもなれない言葉で不安な部分などを理解をしてコミュニケーションをとると引っ越しても同じ管理会社でよかったなど言ってくれます。
入居者と信頼関係を構築することが一番重要と考えており、一番難しい所です。信頼関係ができていれば管理会社の〇〇さんに迷惑が掛かってしまう・・・気を付けようという風になります。
ただ、仲良くなりすぎると怖い為距離も大切にしております。
毎日、いろんなトラブルなどがあるためある程度の対応力はつきます。奇想天外なクレーム・トラブルが入るとやっぱり面白いなと思います。
普通の仕事では味わえないことだと思います。
奇想天外なクレーム・トラブルがあり、隣がキャンプ場のマンションだと「隣からBBQの臭いがするのでやめてほしい」など対応できない場合もあります。
夜逃げ物件に部屋の状態を見に行ったら、ベトナム人70人入居していた(住民票取得して判明)部屋の床全体にダニの大量繁殖、腐敗した飲食物・生ごみ等大量に出てきて、靴が200足程度・衣類等もあり処分に1日使ったこともありました。
やりがいというより、色んな人の生活や社会問題を覗き見できるという面白さがあります。
不動産管理の仕事で辛いこと
自殺・事故等で亡くなった場合、連絡が取れない等会社に連絡があってから現地に向かいますが、事件・事故を考え警察も同行します。
基本的に亡くなっている場合は入る前からわかります。
初めての現場の場合は嘔吐などトラウマになるケースもあります。
よく社内では直接見たら、強烈に印象に残るので、遠めに確認しろと言われます。
警察の方もそれを見越して必要なものを持ってきています。
賃貸事業に長年携わってきており、霊感がある方だと思います事故物件に当たります。
よくドラマやテレビ番組などにて特集を組まれている恐怖体験というのはまれにあります。
会社用の車には事故物件用に「お酒・塩」を積んでいますが、最初は「鬼ごろし・アジシオ」が大量に車から出てきてビックリしました。
普段から数珠・お守りをバックに入れていましたが、事故物件に行った後数珠の糸が切れました。
物件の掲載サイトに乗せる様に写真を撮りますが、まれにオーブや心霊写真が心霊など移ったりします。
その場合は編集で消して掲載していました。
不動産管理へ向いている人の特徴3つ
- 手先が器用な人
- ポジティブ・気を使える方
- 経験者・臨機応変
①手先が器用な人
不動産管理の場合突然、鍵交換・設備の修繕をお願いされます。
また、退去時のことなどあるためある程度内装のことに詳しいと説明しやすいです。
器用な場合急な依頼なども対応できますし、いろんな部署に重宝されます。
現場関係を経験されている方がいいと思います内装等に専門的な言葉などございますため、説明しているかたがわからないと相手側もわからないです。
原状回復や民法が詳しくないと相手に見抜かれます。ガイドラインや判例の勉強も日々する必要がございます。
裁判所に出廷するときもあるため傍聴などで不動産関連の裁判を聞くのはいいと思います。
裁判で多いのは原状回復・賃料未払いです。
まれにクレームにつながることもございます。
クレームになる前に何を求めているのか、改善策などを提案するスキルも求められます。
②ポジティブ・気を使える方
トラブルやいやなことが非常に多いため、1つ1つ考えこんでいたら身が持たないです。
騒音トラブル・入居者同士のトラブルなどで、温度感が高めで電話がかかってくることがあります。
ポジティブではないと気が持ちません!
現地に行っても嫌な顔せず対応をしないといけませんので、ポジティブではないと態度で反感を買って余計炎上したりします。
常識をもって落ち着いた対応ができるか否かで変わってきてしまいます。
口先だけの約束などあいてはすぐ見抜かれますので誠意が求められます。
1つのクレームにいちいち落ち込んでいたら持ちませんし働いていけないとおもいます。
急なトラブルを笑顔で対応できる高いスキルが求められます。業務としてやっていたら難しいです。
③経験者・臨機応変
経験者の場合ある程度、この場合はどうやって対応するのかなどいちいち説明をしなくてもわかります。
不動産会社によっては管理部門の人が不足している場合があります。
大手だと売買がメインで管理等の部門は慢性的な人不足で退職率が高いです。
繁忙期など関係がなく目の前の業務をこなさないといけません、そのため新人へ一から十まで手取り足取り付き添って教えている時間はないです。
未経験で入社する場合その状況をある程度理解して入社しないと机に1人座っているだけになります。
自分から仕事を見つけていかないと期待もされません、若い方だと臨機応変に対応が出来なかったりすると難しいです。
仕事がわからなくできない場合他のことでカバーができる能力があれば残っていきますが、右も左もわかりません・教えてもらってないのでできませんというスタンスだと無理です
不動産管理へ向いていない人の特徴3つ
- 定時で帰社したい人
- 臨機応変に対応できない人
- 体調が悪い人
①定時で帰社したい人
不動産会社自体、残業は多いです。
テレビドラマのように定時にチャイムが鳴って「「お疲れ様です」」帰宅します。という事はあまりございません。
私自身、仕事終わりに洋服など買い物をしたりはないです。
洋服屋が営業しているときに帰宅が出来たことがあまりないからです。
会社によっては月1で飲み会・イベントがあります入社してすぐの場合は断れない場合が多いです。
プライベートの時間はあまりないです。
忙しい時期は休みでも会社から携帯へ電話が来たりします。
場合によっては休日出勤をしないといけないときもございます。
仕事に集中してきずいたら21時などほとんどです。
会社内の行事会社によって異なりますが、ほとんどは残業代は出ません。体育会系の企業がほとんどです。
働き方改革があると言っても不動産会社自体ワンマンな会社が多い為、休みでも行事等参加しないといけません
②臨機応変に対応できない人
臨機応変に対応ができないと緊急のトラブルがあっても任せられないです。
①と同じようにプライベートの時間はあまりないです。
忙しい時期は休みでも会社から携帯へ電話が来たりします。場合によっては休日出勤をしないといけないときもございます。
夜間でも緊急性の高いトラブルが多いのである程度、臨機応変さは求められます。マニュアルに書いてなくてわからないです。
「すみません新人なので・・・」と言っていたらクレームになり信用問題になります。
トラブルの際に、「新人ですので・・・」と言ってると当然クレームになりますが、事によっては会社に非がある場合引っ越し代の負担など請求されます。
賃料1か月分カットなども多いです。
1人のクレームでも被害を被るのは会社になりますそうなると会社とっては赤字になり、信用も悪くなる一方です。
③体調が悪い人
健康な人ほど求められます。
体育会系の企業が多いので、残業や早朝出勤は当たり前です。
夜間でも緊急性の高いトラブルが多いのである程度、臨機応変さは求められます。プライベートの時間はあまりないです。
忙しい時期は休みでも会社へ行かないといけない場合があります。
風邪ひいた。おなか痛い・・・休みたい生理痛が酷くて休む・遅刻・早退で業務を断るごとに休みを取っていたら、仕事を任せられませんし同じスタッフでも信用がなくなります。
体力を使うので不健康の場合無理です。
そういったことを理解してないで入社しても言い訳にしかならないです。
事前にある程度面接などで質問をしていれば細かく教えてもらえます。嘘をついている会社はあまり聞かないです。
面接などでそういった質問がなく想像と違った、といって退職する人もけっこういます
不動産管理に就職するには?
転職サイトの求人を利用し、一度業界で働くと、付きあいなどでより好条件の求人の話が入ってくるようになります。
正直、未経験で不動産へ入社をするのはきついと思います。私は20代で仲介営業を行い、ある程度成果を残してからステップアップしました。
不動産関係でも賃貸はあまり注目されずらく、悪い所ばかりニュースになっています。そのため利用者も不動産=悪徳というイメージを持った方が非常に多いです。
そういったイメージを1つでも払拭できるようある程度丁寧な対応を求められます。
クレームも温度が高い場合もあります。
そういった時も丁寧・冷静に対応できるかで違ってきます。
業務の仕事があまりできなくても電話の対応だけ完ぺきだった、など1つでも構わないので得意分野を見つけられたら仕事のやり方も変わってくるのかなと感じます。
私自身、営業時代の経験は現在役に立っています。女性、若いので原状回復(内装業者)などに馬鹿にされてばかりでした、わからないけどその都度聞いて、業者などとかかわっていくことで認められていただいてます。