確かに、ベンチャー企業で若くして役職を与えられている同年代を見たりすると焦りますよね。
大企業で働いてきた自分の選択を疑いたくなる気持ちもわかります。
スキルが身につくかどうかは、今後のキャリアにおいてとても重要です。
もし本当にスキルが身につかないと感じるのであれば、転職も視野に入れないといけないでしょう。
しかし、スキルが身につくかどうかは個人のスタンスによる影響もとても大きいです。
この記事ではスキルを見につけるために大事なスタンスについてもまとめました。
また、大企業で40年以上の経験がある方の体験談も合わせてまとめています。
今後のあなたのキャリアにとって、有益な内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
大企業はスキルが身につかない?自身の成長のためには〇〇が重要!
とても大事なことですが、”大企業はスキルは身につかない”とは一概には言えません。
全てを環境のせいにして、環境だけを変えようとすると、得られるものが少ない転職になってしまいます。
まずはスキルを得るために重要な、自身のスタンスを大事にする必要があります。
「成長したい!」「成長しなければ!」と考えたときに、大事にしなければいけないことは下記の二つです。
- 主体性
- 視野の広さ
どんな環境でも、必ず成長できる余地がたくさん残されています。
“マンネリ化した職場に新しい手法を取り入れる” ”今までの仕事フローを効率化して、処理の速度を上げてみる”など、成長機会に限られた職場に見えたとしても、取り組めることは無数にあるはずです。
視野を広く持っていろいろな知識を吸収し、主体的にいろんな提案を投げかけてみることで、環境はいくらでも変えることができます。
自ら主体的に提案をした経験は、次の転職や今後のキャリアでアピールすることができますよ。
まずは、自身のスタンスを見直し”スキルを身につく仕事の仕方をしているか”を見直してみましょう。
スキルが身につかないから転職?後悔しないように考えたいこと
「とは言っても、もう今の職場はさすがに限界だから、転職も検討しているんですが…」という方は、転職に後悔しないためのポイントを抑えておきましょう。
転職で後悔しないためには、下記のことをしっかりと抑えておくことが大事です。
“自分は何のスキルを身につけたいのかをはっきりさせておくこと”
規模が小さくて裁量がある会社に入れば、誰しもが成長できるわけではありません。
「自分はこれを身につけたいんだ!」と強い気持ちを持ち、主体的に取り組んでいかないことには、成長していくことは難しいでしょう。
いわゆるベンチャー企業は、待っていれば仕事が降ってくるわけではありません。
自分で仕事を作ることができなくては、大企業以上にチャンスが少ないということもあるでしょう。
結局のところ、成長できるかどうかは、あなたが”主体的に行動できるか”と”身につけたいスキルを見定めているか”に尽きます
大企業はスキルが身につかない!とだけ考えてしまうのは、少し安易です。
環境がどうであれ、スキルが身につくかどうかは、あなたのスタンスに左右されることも多いです。
まずは今の環境を最大限活かすにはどうすれば良いかを考え、転職をする際にも明確な目的意識を持って行うようにしましょう。
大企業は安心という時代は終了
「そうは言っても、大企業が安心という時代は終わったというし、何かしら行動しないとまずくないですか?」
確かに、大企業が安泰という時代が終わりを迎えつつあるのは確かです。
最近では多数の大企業がリストラをしており、大企業に入れたとしても主体的にキャリアを選択していく必要があります。
オリンパスとLIXILはすでに早期・希望退職者を募り、応募した900人前後を21年に入って退職させている。国内正社員の4.6%に相当する2000人超が希望退職に手を挙げて話題を呼んだホンダでも、「気付いたら一人、また一人と会社を去っている」(ホンダ中堅社員)という。
しかし、だからと言って「大企業を早く退職しなければ!」というのは、少し焦りすぎでしょう。
まず大事なことは、自身が身につけたいスキルを見定めたり、将来的になりたい姿を設定することです。
不安定な情勢に惑わされず、自分の軸をしっかりと持つようにしましょう。
【実体験】大企業でスキルがつかない原因①大企業病
ここからは大手企業に40年以上所属していた方の体験談をベースにまとめました。
実際の環境に近しい内容も多いはずですので、共感できることも多いはずです。
参考にしてみてください。
経験者の方が語るところによると、大企業には大企業病と言われる”慣例主義”のようなものがあるとのことです。
その慣例主義が社員を決まり切った枠にはめたり、指示待ち人間を生む原因にもなっているそうです。
他の人の体験談を読むことは自分の環境を客観視して、自身の成長のきっかけになるはずです。
経験者ならではの”大企業でスキルを獲得するコツ”も解説されていますので、参考にしてみてください。
末端に裁量権がない
大企業は『本店の指示と方針がすべて』です。
本店には様々な部署があり、その部署は年度ごとに方針をつくり、社長の了承のもと、その方針に基づき業務を遂行します。
そして、その業務を計画通りに進めるために末端の社員は必死です。
なぜなら、本店の意向通りに物事を進められたかどうかが評価に大きく関わるからです。
この姿勢が現場に、「本店の意向に従うだけの主体性のなさ」を生み出してしまっています。
これが、各支店の社員のスキルが育たない一つの原因となっているでしょう。
自分は偉いという思い込み
大企業で働いている人は『私たちは偉い』と思い込んでいる傾向があります。
その思い込みがおごりを生んで、自己研鑽を怠る要因になっていることがあります。
もちろん、大企業の社員が一様におごりを持っているわけではなく、優秀な社員もたくさんいます。
しかし、中にはどうしても高飛車な態度をとってしまう社員が存在しており、自分の成長に歯止めをかけてしまっていることがあります。
こういった社員が成長せずに在籍年数だけ重ねているのを見ると、どうしても「大企業はスキルが身につかないのか」と思われても仕方がないでしょう。
大企業というネームバリューや仕事内容で、自身を甘く評価してしまうのは、成長を妨げる原因になります。
自身が高飛車な態度になっていないかどうか振り返るとともに、そのような社員とは距離をとることが大事です。
【実体験】大企業でスキルがつかない原因②マニュアルの罠
大企業でスキルが身につかない原因として、マニュアルの存在も挙げられます。
大企業には体系だったマニュアルが存在していますが、そのマニュアルが仕事を画一的にし、多様なスキル開発にはつながりづらくなっています。
また、マニュアルを読み解くことに時間がかかったりすることもあり、マニュアルの存在自体が問題になっていることもあります。
マニュアルが引き起こす弊害についてまとめましたので、自身の環境と照らし合わせてみてください。
読めば分かるだろうという空気が蔓延している
現場には「マニュアルを読めばわかるだろう」という空気が漂っており、面と向かっての指導が行われにくい環境があります。
そのため、器具などの名称や、どのような流れで仕事が進んでいくのかなど、細かいことがわかりづらくなっている現状があります。
この環境が新人を苦しめていることは否めず、成長を阻む原因の一つとなっていると考えられます。
マニュアルに頼りすぎることが引き起こす、大きな弊害と言えるでしょう。
的確な指導ができる先輩が少ない
マニュアルに頼り切った環境で育った先輩は、満足な指導ができないことが多々あります。
マニュアルがあったために、主体性が育っていないことが要因の一つでしょう。
また、大企業の中堅社員は仕事に忙殺されていることも多いです。
なかなか先輩に声をかけられない環境に置かれることで、若手の成長スピードに影響が出ることも少なくありません。
マニュアルは組織で効率よく仕事をこなすために重要な役割を担っていますが、その存在自体が弊害を引き起こしていることも多々あります。
仕事に当たるたびに「この仕事はどのような意味を持つのか」「この仕事で求められていることは何なのか」をしっかりと考える必要があるでしょう。
経験者直伝!大企業でスキルを身につけるための心構え3選!
スキルが身につくかどうかは個人のスタンスによることが多いです。
大企業で働いているかどうかではなく、大企業で主体的に働いているかどうか、がスキルの習得スピードを左右します。
ここでは、大企業での経験から大企業でスキルを身につけるための”心構え”を解説します。
参考にしてみてください。
仕事の横のつながりを知る
仕事同士の横のつながりを理解して、俯瞰する姿勢で仕事に取り組むことが大事です。
例えば、下記のようなことを”横のつながりを理解する”と表現しています。
- 自分の仕事が国や自治体、他組織などの”どこに影響を及ぼしているか”を把握すること
会社での仕事は必ず社会のどこかに影響を与えています。
自分の仕事の影響範囲を知ることで、法律やサービスの規格などに興味が及び、より広範囲のスキルを身につける姿勢につながります。
スキルを身につけるには”興味の土台”を築くことが大事です。
今一度、自分の仕事が何に影響を及ぼしているのかを確認してみることで、興味の幅を広げてみましょう。
信頼する上司、先輩を探す
スキルを身につける上では、信頼できる先輩や上司を探すことがとても重要です。
自分の価値観の中だけで成長するには限界があります。
他人の価値観を受け入れることで、常に自分をアップデートすることが大事です。
そのためにも優秀な先輩や上司から、仕事やプライベートのことを聞き出すことが重要です。
また先輩や上司との付き合いは、会社の中だけで完結してしまってはもったいないです。
せっかくならアフター5の時間も活用して、上司や先輩とコミュニケーションをとってみましょう。
仕事中には聞けないような貴重な裏話も聞くことができるでしょう。
スキルアップを目指す気持ちを忘れない
最後はマインドの話になりますが、常にスキルアップを目指す姿勢を忘れないことが、とても重要です。
大企業のマニュアルの中にいると、どうしても「スキルアップしてやるぞ」というモチベーションを失いがちになります。
積極的に行動を起こすことで、気持ちを切らさないようにしましょう。
また、資格勉強なども大事です。
新しい知識にもつながりますし、大企業であれば会社での評価につながることも多いでしょう。
資格試験に落ちてしまったら、勉強した時間がムダになってしまう…と恐れる必要はありません。
その資格にチャレンジしたこと自体や、その過程で身についた知識も財産になります。
今の仕事に注力しつつ、資格勉強などに積極的に取り組んでみましょう。
大企業の中でも、目標を持とう
繰り返しになりますが、スキルアップを目指すなら大事なのは主体性であり、自分なりの目標を定めることです。
大企業でのサラリーマン生活に慣れてくると、少しずつ気が緩むことがあります。「このくらいでいいだろう」という気持ちです。
その気持ちが自分のペースを決めてしまい、チャレンジ精神が衰えてきたりします。
これもある意味、大企業病と言えるかもしれません。
ぬるま湯に浸かって、何気なく日々を過ごしてしまい、気がついたらもう定年。
やりたいことを真剣に探すこともせずに、なあなあに過ごしてしまうことになるかもしれません。
そんなことが平気で起こりうるのが、大企業病の怖さです。
殻を破れない平凡なサラリーマンで落ち着いてしまわないためにも、自分なりの目標を立ててチャレンジする気持ちを持ち続けるようにしましょう。
その気持ちが、年齢を重ねて人生を振り返ったときの充実感につながるでしょう。
「入社10年目の仕事できない社員」にならないために
大企業経験者の体験談も交えながら、大企業でスキルを身につける秘訣をまとめました。
大企業に所属していても、スキルが身につく人はいます。
大事なのは、自身が何のスキルを身につけたいのか定めて、自ら行動を起こす主体性です。
環境のせいにしていては、前進はありません。
置かれた状況で最大限の努力をしながら、スキルを身につけていくことが重要です。
限られた時間を有効に使って、しっかりとスキルアップにつなげていきましょう。