ルーターとは、IT機器の名称で、正しくネットワーク通信を行うための、門番のような役割を果たします。
ウィファイとは、ネットワーク通信を無線で正しく安全に行うための、世界統一ルールの電波です。
「ルーター」とは?
ルーターとは、ITに関連する機器のひとつで、ネットワークの動線を管理します。
ネットワークとネットワークの中継機器の役割があります。
ネットワークには、IPアドレスと呼ばれる各機器に割り振られた住所のような情報があります。
ルーターは、設定された情報に従って、ネットワーク上の正しいIPアドレスに、ネットワーク通信を割り振ります。
ネットワークにもいくつか種類があります。
例えば、インターネットと呼ばれる外の世界のネットワークと、ローカルネットワークと呼ばれる内の狭い範囲のネットワークがありますが、外のインターネットから入ってきた情報を、内のネットワークに正しく通信を振り分ける仕組みも、ルーターが担っています。
インターネット通信をWANと呼び、ローカル通信をLANと呼びますが、この間に立って交通整理をしてくれるのが、ルーターというわけです。
「ワイファイ」とは?
ワイファイとは、無線によるLAN通信の名称です。
LAN通信とは、インターネットとは別の、ローカルネットワーク内での情報通信のことです。
LANは、ローカルエリアネットワークの略称です。
そのLAN通信を、有線つまりケーブルを使わずに、さらに、異なるメーカーの機器同士であっても無線による通信を行うために、統一されたルールによる無線LANの電波を、ワイファイと言います。
以前は、ワイファイという統一ルールが無かったため、ネットワーク上に異なるメーカーの機器が混在していた場合、LAN通信の電波送受信が保証されていませんでした。
それが、ワイファイルールが出来たことにより、ネットワーク機器の多様性にも対応し、様々な形態のネットワーク構築が可能になり、安心して無線LAN通信を行うことが出来るようになったわけです。
「ルーター」と「ワイファイ」の違い
ルーターは、IT関連の機器の名称です。
ワイファイは、無線通信の電波の名称です。
ワイファイ電波がローカルエリアネットワーク上で通信を行うには、アクセスポイントと呼ばれる電波送受信拠点が必要になります。
アクセスポイントとして単体で機能するアンテナや、アクセスポイント機能が備わったルーターがあります。
それらのネットワークを介して、ワイファイ電波のやり取りが行われます。
ルーターは機器なので見えますが、ワイファイは電波なので見えません。
ワイファイ電波は、ひとつではなく、設置されたアンテナやアクセスポイントから送受信されているため、ローカルエリアネットワークで受信したいワイファイ電波を識別しなければいけません。
そこで、ワイファイ電波に名前を付けて見えるようにする必要があります。
その名前を、SSIDと言います。
ワイファイ電波は、家庭内でも会社内でも駅でもデパートでも、いたるところに飛んでいますが、キャッチしたいSSIDが見えることで、対応する機器に受信する設定を入れることで、ネットワーク通信を、安心安全に行うことが出来るわけです。
ワイファイという名称は、無線LAN通信の中のひとつのブランド名ですが、このルールがとても便利だったため、世界中に広まって、無線LANと言えばワイファイ、という認識が定着しました。